～恋離～ (ページ4)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:462 hit

参話ページ4

今、私は感情が灯っていない表情をしてるだろう

目の前には、太宰さん

そして、太宰さんと接吻をする女性がいた

私は、すぐにその場から立ち去った

ずっと

ずっと

横浜の街を走り続けた

誰もいない静かな場所を求めて──

『はぁはぁはぁ』

ずっと走っていたので、なかなか息が落ち着かない

あの光景が脳裏にしがみついて、離れない

(太宰さんが．．．．浮、気？
私に言ってくれた言葉も．．．．．．．嘘？)

ポロポロとこぼれる涙を拭いもせず絶望する

ずっと、私が邪魔だったんだ
あの、女性と愛しあいたいのに、私を気遣ってくれたんだ

そっか
私、邪魔なんだ
でも、それでも太宰さんが好きな私がいる

ごめんなさい

本当にごめんなさい

その後、私は探偵社に戻り、仕事に取り掛かった

事件の報告書等を纏めていたら
あることに気がつく

『．．．．．．．』

使えるかもしれない

初めて、太宰さんに恩返しができるかもしれないという事に嬉しくて、思わず口が綻ぶ