Episode６０ ページ22
「ふぅ。」
閉会式を終え、私たち実行委員は後片付けに暮れていた。
「綾瀬持てる？」
「うん大丈夫。」
2人でやるとやっぱり早く終わるね。あと少しだ。
その後も、私たちは無言で黙々と作業を続けていた。
そんな中静寂を破ったのは、
赤葦君。
「ねぇ、綾瀬。綾瀬の好きな人ってどんな人？」
あの日以来避けていた話題だ。
もう、関わることもなさそうだし。この際だ。話してみよう。
「とにかく優しくて、一生懸命で。気配りができる人だよ。私はその人の笑顔が大好きなんだ。普段は大人っぽいのに笑った顔は無邪気で子供みたい。」
好きな人の前で好きな人の話をするのはなんか変感覚。
「今度は。赤葦君の好きな人の話聞かせてよ。」
気がついたらそんなことを口走っていた。
まずい。
ごめん、やっぱりいいや。と言いかけたが、
赤葦君は話し出した。
「俺の好きな人はね。優しく。逆にその優しさに僕も苦しんだことあるよ。自分が一番辛いのにそんな時にも俺に謝ったりして。でもその優しさは憎めなかったよ。」
赤葦君は淡々と語り出した。
「うん。」
「あと、可愛い。俺も好きな人の笑った顔が好きなんだ。無邪気で。あと、とにかくモテるんだよ。でもその子はそういうの興味ないのか告白全部断って。」
「そうなんだ。」
「ある日俺はそのこと話すきっかけがあったんだ。きっかけっていうのは、その好きな子が告白されている時に俺が居合わせてたんだ。そこで好きな子が出てきた時におれはとにかくきっかけを求めて…」
「…うん。」
身に覚えのある出来事。
そんなことあり得る…？
「モテるんですねってその子に話しかけたんだ。それがきっかけ。」
「…うん。」
視界がぼやける。
だめだ。溢れてしまう。
そう思い目に手を当てようとすると、
大好きな香りで私は包まれた。
赤葦君に抱きしめられてるんだ。
「ここまでいえばわかるよね。
…俺の好きな人。
綾瀬、
綾瀬だよ。」
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梨月 - すごいおもしろいです!! 更新がんばってください!続きを楽しみにしています。 (2017年7月27日 18時) (
レス) id: b4a84e38e5 (このIDを非表示/違反報告)
みおりん(プロフ) - いきなりのコメで失礼します。Episode44の後46になっていますよ！ (2017年7月19日 9時) (レス) id: 0912b30773 (このIDを非表示/違反報告)
S,S猫巫女(プロフ) - はい！待ちますよ〜♪見捨てたりなんかしませんから！o(*⌒―⌒*)o (2017年6月20日 0時) (レス) id: b01fa5b414 (このIDを非表示/違反報告)
花田(プロフ) - S，S猫巫女さん» うわぁ！ありがとうございます（ ; ; ）なかなかリアルでも忙しくて更新サボり気味ですが見捨てないで待ってくださるととっても喜びます！ありがとうございます！ (2017年6月19日 21時) (レス) id: 7b93f7a0e4 (このIDを非表示/違反報告)
S,S猫巫女(プロフ) - 赤葦の作品が見たかったので探していたらたまたま目に入った作品で題名も面白そうだったので読んでみたら予想以上に面白かったです♪御体に気を付けながら頑張ってくださ！応援してます！！ (2017年6月15日 3時) (レス) id: b01fa5b414 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うめ | 作成日時：2016年3月30日 17時
