34.カミサマはいるんです/J ページ35
｢あのねあのね？
ニノちゃんはね〜、もっとこう寄っかかるってことしてもいいと思うのね？｣
｢…それで俺が相手の刀を受け止めた時に、妖術かけてきたヤツがいてさぁ｡
でもそこで華麗に…
ねー、翔君♪｣
｢ねー、智君♪
おれが煙管の煙で壁を作って、智君が見事、ソイツを仕留めたんだよねー｣
｢ねー｣
ニノの前のオジサン達は
酔って気持ち良くなってるせいか好き勝手に喋り続けてる｡
まぁ、相葉さんは翔さん達より若いし
今回ここに来れたのは相葉さんのおかげだし
『お兄さん』ぐらいに留めといてやってもいいけど｡
俺？
俺は傍観者ですよ｡
酔っ払いの相手を素面でしてるニノの地獄絵図を
ビール片手に眺めてるって素敵な絵面ですよ｡
助けないのかって？
勿論助けません｡
だって面倒だし｡
何よりあの心底当惑したニノの表情｡
面白いし可笑しいし見てて飽きない｡
しかし｡
ニノも大変だわー(笑)←他人事
ニヤニヤ笑いながら高みの見物してたバチが当たったんだろうか｡
多分そうだ｡
俺達物の怪も存在するんだから
神様仏様キリスト様の類もちゃんと存在してるのかもしれない｡
だってニノに夢中だった相葉さんと、ばっちし目が合っちゃったんだから｡
｢潤君？｣
｢…ハイ？｣
｢ごめんねぇー!!
一人にしてーー!!!｣
｢一人にしといてくれッ!!｣
俺めがけて突っ込んできたかと思ったら
相葉さんはぎゅうぎゅうに俺の体を抱きしめた｡
｢オレ、ニノちゃんも可愛いけど、潤君のことも可愛くて仕方ないんだからね!?
翔ちゃんに負けないくらい潤君が可愛くて可愛くて…｣
なんだよコレ｡
どっかで見たことある展開じゃん｡
｢待て待て待てぃ!!
雅紀、潤の可愛さを語らせたらおれの右に出る者はいない!!｣
｢ヨッ、待ってましたぁ!!｣
｢待ってねぇし!!｣
またメンドクサイのが増えたよ｡
翔さんはうんざり顔したニノと
気持ち良さそうな智を置いて、
こめかみのあたりを指で小突きながらこっちに向かってくる｡
｢おれのこの櫻井スーパーコンピューターには、潤のプリチーデータがたんまりメモリーされてるんだ!!｣
｢わ〜、超聞きたい!!｣
｢だから聞きたくないって!!!
翔さん、相葉さんにヘンなこと言ったら絶交だからな!!!｣
｢あれはまだ潤が…｣
聞いてねぇし!!
あぁ、やっぱり｡
神様の類っているんだと思う(泣)
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作者名：あさり
作成日時：2014年12月14日 20時
