12.温泉旅館のマッサージチェア/O ページ13
｢あ、あははは!
な、なんだ、コレ!?
くすぐったい!
気持ちわりぃよ!!｣
翔君も相葉ちゃんも
『風呂上がりのマッサージチェアはサイコー』なんて言うから
俺もみんなが出てくる前に試してみたけど。
なんだよ、コレ｡
くすぐったくて気持ち悪いだけじゃん｡
よくこんなんであの二人
｢極楽極楽♪｣なんて
至福の表情浮かべられるな｡
それにしてもみんな、お風呂長くない？←自分が早いだけ
ニノが飲みたいっつってた
コーヒー牛乳も飲んだし、もうやることねぇよ｡
ヒマ……
超、超、超絶ヒマ!
早くニノ出てこねぇかなぁ←結局ソコ
｢アレ？
智君？
なに黄昏てんの？｣
｢大ちゃん、顔はお子様系なのに、背中に漂う哀愁が完全にオッサンだよ？｣
｢うるさいよ、二人とも｣
｢｢あー、いい風呂だったぁ｣｣
完全にシンクロした相葉ちゃんと翔君の声が、脱衣所に響く｡
｢あれ？
マッサージチェア、一人で動いてるよ？｣
｢いるよなぁ〜。
途中で止めちゃう人｡
堪え性がないっつーか｡
せっかちなんだよな｡
こういうことするヤツって中身は意外とガキなんだよ｡
どんなヤツか顔見てみたいよ｣
｢ホントだよね〜(笑)｣
｢潤君とニノは？｣←バツが悪くて話題を変えた
｢あぁ、あの二人ならまだもう少し風呂を楽しみたいって……｣
｢俺がどうかした？｣
｢｢｢わっ!!!｣｣｣
気付かない間に戻って来てた潤君が
タオルで髪をわしゃわしゃ拭き取りながら
不思議顔で俺達三人を覗き込んだ｡
｢っつーか潤!!
お前、いつ出てきたんだよ!?｣
翔君が噛みつくような勢いで問いかけると、潤君がこともなげに答えた｡
｢今だけど？｣
｢ニノは？｣
｢ニノ？
アイツもう少し風呂に入ってたいってさ｣
｢まだ!?
あんな熱湯風呂、いくらなんでも湯あたりしちゃうよ!｣
｢熱湯って｡
そう思ってるのは大ちゃんだけでしょ？｣
｢まぁ多少熱めだけど気持ち良かったよな？｣
｢うん｣
｢三人とも!!
何呑気なこと言ってんの!?
俺、ちょっと見てくる!!｣
｢……普段おっとりさんだけど、ああいう時の智君って動きが機敏なんだよな｣
後ろでなんか翔君が言ったような気がしたけど｡
ゆでダコみたいに真っ赤な顔したニノが心配で｡←妄想に拍車がかかってる｡
ニノを助ける為に、露天風呂へと戻った｡
13.湯あたりにのちゃん/A→←11.ハダカのお付き合い/S
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作者名：あさり
作成日時：2014年12月14日 20時
