１２０ ページ38
*
絶望とは度重なって来るもの｡
ルフィさんの居る所と私達を繋いでいた橋が崩れ落ちたのを見てそう思った｡
当たり前だけど海軍はまたロビンさんを奪い返そうと試みる｡
崩れた壁からルフィさんとルッチさんが対峙している姿が見える｡
ルフィさんは全員の無事を知ると笑って頷いた｡
｢あとはこっちは耐久勝負だな｡｣
海軍にはロビンさんを奪還せよとの命令｡彼らの標的は完全に私達だ｡
『海軍には知り合い多いんだよなー｡ここに知ってる人いたらどうしようかな……何の言い逃れも出来んな｡』
ここまで来てしまったんだ｡毛頭そんなつもりも無いが｡
皆ボロボロの身体で､私なんかよりも疲れた身体で戦ってるのだ｡そんな彼らに引けを取る訳にはいかない｡せめてモブ相手の戦闘くらいは私が気張らないと｡
得意の爆発で軍艦を沈めてく｡これで向こうの戦力をかなり減らせるはず｡
『ウソップさん後ろ!!!』
ルフィさんのいる方を向いて背後に近づく敵の存在に気付いていない｡
ゾロさんのおかげで敵は倒れたが､こんな時に他に気を取られるなどウソップさんにしては珍しい｡
ゾロさんの言葉にも反応しないウソップさんはそげキングの仮面を外してルフィさんの方をただ見ている｡
彼に習って見てみれば死にかけた姿のルフィさん｡どうにかしてやりたいが､私がルッチさんとなんて渡り合えるはずなどない｡
"そげキング=ウソップ"に気付いてないルフィさんは彼がここに来ていた事に驚いていた｡
正体を明かさないウソップさんもウソップさんで素直じゃない｡仲直りするならこのタイミングなのに｡
標的をルフィさんから自分へと移そうとするウソップさんだが､彼がルッチさんにかなうハズない｡それはきっと……というか重々承知だろう｡
｢こいつは俺がぶっ飛ばすんだ!!｣
｢だったらすぐに立てよ!!だったら死にそうなツラしてんじゃねぇよ!!お前らしくねェじゃねぇか!!｣
ウソップさんの考えてる事が何となく分かった｡単純な性格をしたルフィさんはいとも容易く彼の思惑通りになる｡
本当に素直じゃないな､なんて苦笑を1つ｡
｢爆煙で黒くたって空も見える!海も見える!!ここが地獄じゃあるめぇし!!お前が死にそうな顔すんなよ!!｣
ルフィさんが立ち上がった｡今の彼は根性だけで立ってる様なもんだ｡
最後の力を振り絞ってのガトリング｡
勝った｡ルフィさんが､勝ったんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 355人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めぐ(プロフ) - ブラクロ読んでないので能力の詳細説明などあると助かると思います！ (2021年2月10日 20時) (
レス) id: 297d364bbb (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - めっっちゃ面白いです!アッシー君っぽい能力か、、、いずれは弟君みたいな攻撃とか出来るようになるんですかね〜(笑)楽しみです！更新頑張って下さい､､! (2020年11月21日 2時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
亜星可也(プロフ) - まぁ、それでも無理だった場合は長押ししてGoogleで検索すれば見れると思います (2020年11月19日 15時) (レス) id: 430d859c05 (このIDを非表示/違反報告)
亜星可也(プロフ) - これ全部そのまま貼ればいけると思います (2020年11月19日 15時) (レス) id: 430d859c05 (このIDを非表示/違反報告)
亜星可也(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/f/2/e/f2eb74c9734d278ddb2b60e0b8bee140.jpg (2020年11月19日 15時) (レス) id: 430d859c05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：三枝 | 作成日時：2020年11月13日 6時
