そのまま ut ページ45
平凡な顔、平凡なスタイル、それでも生きていくのには充分だった。私の世界はいつも平凡で、変わる必要も変わりたい理由も無かったからだ。
あの人が現れるまでは。
その日はいつもの様に居酒屋でバイトをしていて、帰ったら何しよっかなぁなんて考えていた。
呼び出し音が鳴り、呼ばれた卓に移動する。そこにいたのが鬱さんだった。
綺麗な瞳、纏う雰囲気。所謂一目惚れってやつで。
あぁ、この人の為に綺麗になろう。そう思った。
それからの私はダイエットをしたり、簡単なヘアアレンジをやってみたり。平凡に甘んじていた今までの私とは比べ物にならないくらい努力した。
そしてその頃には鬱さんはよくお友達とお店に来てくれていた。その度に｢Aちゃん痩せた？｣とか｢その髪型ええなぁ｣って言ってくれるの、凄く嬉しかったなぁ。
だけど平凡はどれだけ努力しても平凡。鬱さんの隣に並ぶレベルにはなれないもので。ついに私は整形に手を出すことに決めた。
鬱さんの隣にいる為なら顔が変わっても構わない。その一心だった。変わっていく自分を見せるのは恥ずかしかったのでバイトを辞め、鬱さんとの関わりも絶った。
目を変え鼻を変え、やっと前の私とは分からないくらい綺麗になった時、街で偶然鬱さんを見かけた。
これが運命…！チャンスを逃してはいけない。私はわざと鬱さんにぶつかり、話しかける。
『あっ…すみません！ちゃんと前見てなくって…』
ut｢ん、ええよ。ところで君可愛いね。名前なんて言うの？｣
『凛っていいます。』
ut｢凛ちゃんか〜この後暇？僕とちょっと遊ばない？｣
咄嗟に出た名前にしては上出来だ。
『んー、あんまり遅くならなければ大丈夫です。』
ut｢わかった。とりあえず行こか？｣
結論を言うと最高だった。行くとこもやることも全部私好みでびっくりした程だ。ゲーセンなんて女の子とのデートで行くところじゃないだろうに。
どうしても気になって聞いてみると｢なんとなーく好きそうやなって思ってん。｣なんて。
だけど幸せな時間は長く続かない。
『今日、とても楽しかったです！ありがとうございました！』
ut｢楽しんでくれたんなら良かったわ。僕もいつか遊びたいと思ってたし。｣
『はい…最高な時間でした。それではまた！』
ut｢またな、Aちゃん。俺は前の顔も好きやったで？｣
ほな、いつもの居酒屋で。
彼の声がリフレインして周りの音が聞こえない。
私は立ち尽くしたまま去っていく彼の背中を見つめていた。
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紗音(プロフ) - ただのら民@ピーたーさん» 名義変わりまして紗音と申します。SAN値チェック！ファンブル！！！感想！！！ありがとうございます！！！！がんばりやす！！！ (2020年6月4日 22時) (
レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
ただのら民@ピーたー - しゅきﾊｧﾄ GM(shp)「あー…はい、この声を聞いたカノンさん、きのこ（em推し） さん、SAN値チェック…はい、1D100で。 …はい！好きです←ﾁｮｳｼﾉﾝﾅ 頑張ってくだせぇ、姉御！←ｱﾀｵｶ あっやめて石投げないでアーーーーーーーーーーーーー！？ (2020年6月4日 20時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - きのこ(em推し)さん» ありがとうございます！！少しずつネタが思いついたら投稿するんで見てってください(´∀｀) (2019年11月26日 10時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 大好きです 応援してます(*´ω｀) (2019年11月26日 8時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
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