鬼と人間の子NEW 1

12話 ページ14

A『父さん…！母さん…！』

2人が消えた瞬間、目の前が一気に眩しくなった。









エマ「A！！A！！A……！」







A『パチッ)………………………どうしたの？そんな顔して。』


ノーマン「A！！どうしたの？じゃないよ！1週間、目を覚まさなかったんだよ！？」


A『え………………1週間！？』


ノーマン「そうだよ！！」

レイ「……………泣いてるし」

A『ん？…………ほんとだ』

エマ「行かないで！！って、叫んでるし…」

A『…………え……』

レイ「大丈夫かよ」

A『うん、大丈夫。(エマ達が私を呼んでくれてたのか…)』

エマ『A、体調が悪化して、日光とかでも体に負担をかけやすくなっちゃったって…それで、何か、大きな病気にでもあったのかと……」

A『…………ん？』

ノーマン「ママが言ってたんだよ。Aが、帽子被ってたから気になって聞いたんだ。」

A『ああ。うん、そうなんだよね…(ママが上手く言ってくれたのか…良かった……鬼の為なんだろうけど)…まあ、心配することないよ。』

レイ「するだろ」

A『大丈夫だって』

ノーマン「1週間目を覚まさなかった人が何言ってんの」

A『……………』









A『(…あれ？)』



いつも元気で、おしゃべりなエマが俯いたまま、言葉を発しない。
そっとしておくか、声をかけるか迷ったけれど……多分、声をかけるのが正解だろうと思い、思い切って声をかけた。






A『……エマ？…どうしたの？』







エマ「………………A、そのまま、寝てるうちに死んじゃうかと思った」

A『！』

エマ「…Aって何度も呼んで、手を握って、体さすって、それでも起きなくて…」

エマ「……………ずっと、怖かった」

A『大丈夫だって、元気だよ？私』

エマ「もう2度と、話せないかと、思って……」

ノーマン、レイ「………」

A『……大丈夫！何があっても、死なないし、私が、みんなを守るから！』

エマ「……本当に、大丈夫？」

A『うん！大丈夫！！』

ノーマン「何から守るのさ、それに、守られるのはAでしょ クスッ)」

レイ「そうだよ、バカ」

A『バカじゃない』

エマ「………良かった、本当に良かった」

A『エマ…』

腕に飛び込んできたエマを、ギュッと強く抱きしめる。

ノーマンとレイも抱きしめてきて、3人に抱きしめられる形になった。

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