11話 ページ13
母「そうよ。Aの…父さんと、母さんよ。」
A『っ……!!』
私を、必死に守ろうとしてくれていた、幸せを願ってくれた2人の過去を見たから、最初にこの記憶に飛ばされた時よりも、一層、会いたくて、愛おしくて仕方がなかった。
気がついたら…走っていた。
走って、走って、走って、走って、パッと2人の腕の中に飛び込んだ。
父「A」
母「大好きな家族もできて…本当に、優しい子達に恵まれたのね、A」
A『うん!』
父「いいか?A?お前は、強い子だ。大好きな家族を守ることができる。」
A『!?』
母「血よ。血をコントロールするの。人間の血と鬼の血の割合をね。そうすることで、より人間に近く、より鬼に近くなることができるわ。でも、理性だけは失ってはダメよ。」
A『…うん』
父「相当な時間が必要だろう……でも、お前なら大丈夫。きっと間に合う。救えるよ。」
父「これから、辛いことが沢山あるだろう。そばにいてやれなくて、ごめんな。」
A『大丈夫だよ!私、みんなを守って見せる。』
母「Aなら、出来るわ!………空に上から、見守ってるね。」
A『!…うん!見ててよ!(やっぱり……この2人は、もう、この世には……)』
父「そろそろ、時間だな。」
A『え?』
だんだんと、2人の姿が、薄く消えていく。
父「少しの間だったけれど、会えて嬉しかった。」
母「言いたいことも、言えたしね。」
いきなりの展開過ぎて、頭がパニックになりかけた。
A『え、ちょ、ちょっと待ってよ!!行かないで!!せっかく、会えたのに!!もう少しだけでもいいから!!お願い!!行かないで!!』
父「お前は、1人じゃない。」
母「あなたの家族が、呼んでいるわ。」
A『え?』
父「こんなに必死に呼んでもらえるなんて…幸せ者だな。」
母「本当ですねえ。安心しました。…Aを長い時間、借りてしまいましたし…呼んでくれている子達には、申し訳ないですね。フフッ)」
父「………別に、いいだろう。…少しくらい…会えたんだし。」
母「フフッ)」
もう、2人の体は、ほとんど消えかけていた。
A『…やっぱり、もう、行っちゃうの…?』
母「ええ。」
父「大丈夫。お前は、1人じゃないから。俺たちが居なくても、大丈夫。」
母「いつまでも、見守っているよ。」
父母「愛してる。」
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ちびリス(プロフ) - AYANEさん» ありがとうございます!!! (2021年3月19日 17時) (レス) id: 8661e139e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス(プロフ) - ほたてさん» ありがとうございます!!最新話の方にもコメント、ありがとうございます!! (2021年3月19日 17時) (レス) id: 8661e139e0 (このIDを非表示/違反報告)
AYANE(プロフ) - 面白かったです。 (2021年1月21日 21時) (レス) id: e17d9ef78c (このIDを非表示/違反報告)
ほたて - すごく面白いです!!頑張ってください、応援しています。 (2020年9月22日 17時) (レス) id: e132879f67 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス - ネギトロ81194さん、ありがとうございます!!嬉しいです!!更新、頑張ります!!やる気スイッチ、入りました笑 (2020年3月8日 1時) (レス) id: 96b6dbc2fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちびリス | 作成日時:2019年12月4日 18時