妄想最盛期 (ページ42)

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香味ページ42

【天使の分け前】とは
樽内でウイスキーを熟成させる際に減るウイスキーのこと。昔、ウイスキーの職人たちが「これは天使が飲んでいるのであり、天使の助けがあって美味しいウイスキーが作れている」と考えたことに由来する。

参照
→https://www.suntory.co.jp/whisky/yamazaki/news/084.html

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俺の彼女は、とても酒に弱い。

今日は会社の飲み会みたいで、まだ帰って来てない。迎えに行こうかとも思ったが、学生の身である俺が迎えに行ったところで彼女にとって恥にしかならないだろうと思い、こうして彼女の帰りを待っている次第である。
チクタク、と一秒ずつ刻む秒針の音はとうに聞き飽きていて、時刻は深夜2時を回ろうとしている。

狭い部屋に一人。
いつもは隣にいる存在がないだけで、このソファが、この空間がとても大きく感じられる。

言葉を選ばずに言うのであれば、今すぐ帰って来てほしいし、めちゃくちゃにしてやりたい。

「たらいま〜」

舌足らずな声が玄関からしたため顔を覗かせると、そこには頬を紅潮させて火照った彼女が居た。

「おかえり。今何時だと思ってるの？遅すぎ。」

「ごめ〜ん」

「何で帰って来たの？」

「たくしー」

「一人で？」

「ううん、同期の子が送ってくれた〜」

「それ男？」

「そだよ〜」

呑気に答える彼女が、彼女を送ったという同期の男が、俺を狂わせる。

ﾁｭｯ…

「そいつにも、そんな蕩けた顔見せたわけ？」

初めてしたキスは、とても苦い味だった。

天使のわけまえ『香味』

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おはようこんにちはこんばんは、作者です。
リアルが忙しすぎて更新できてませんでした…。
ぷれぜんとも現在更新できてません。申し訳ないです。
空き時間を見つけ、少しずつ書いていこうと思っています。
今後もよろしくお願いします＜(_ _)＞