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2020.10.
今月は土曜日が5回もある訳だが、そのうち4回は模試で潰れる。さすがは自称進学校。やってくれる。
そんな月でもお楽しみがあるようで。
担任「来週の月曜は遠足だからね。何したいかちゃんと考えといで。」
ぶっちゃけ、別に楽しみでも何でもないけど。
受験生に遊ぶ暇あるのかよ。普通に授業してた方マシだわ。
遠足当日。
天気はあいにくの雨だ。誰だよ雨男雨女。私晴れ女ですけど？私でもはね返せないとは相当だ…。
そういえば入学式の日も雨だったなって思い返す。
「おはよー。」
「おはよー。」
車を降り、バスに乗るまでの間クラスで比較的仲のいい子と待つ。
「私服って困るよね。」
「んね、制服の良さは服を選ばずに済むことなのに。」
「私前に私服ダサって言われたことあるから何着ればいいのかすごい迷った。」
「え、そんなことないじゃん！その上着かわいいしあったかそう！」
私服はまじで困る。そもそも私服とかオシャレに興味ないし。地獄。
あー今のお世辞って思われてないかなー。本心だけど……。
「あ、Aおはよー！」
「おはよー。遅かったね。」
「いや、バス遅れてさ。てか何でLINEしたのに返事くれないの！？」
「え、ごめん。鞄だわ。それに先生も居るのに堂々と使う訳には…」
そう、我が校は校舎内のスマホ使用は禁止されている。玄関でなら使用可。但し連絡手段に限る。まあそんなの守ってる人居ないけど。
1年生の時までは、教室でも連絡手段として使えた。しかし、ルールを守らず先生に没収される人が増え、厳しくせざるを得なかったのだろう。
「あ、バス乗れるって。行こ。」
高校生活最後の楽しい行事が始まった。
向かった先では、色々な作品を作ることができる建物があり、そこで友達と木のヘラを作った。因みにまだ一度も使っていない。
帰り道、私の家まで歩いて10分くらいの交差点を右折され、家からどんどん遠ざかる。ｲﾔｱｱ降ろして！学校まで戻られたら遠くてたまったもんじゃないんだが！？
そんな願いが通じる筈もなく、学校で降りた。
一人下校していると、前に小学校から同じ仲のいい子がいた。
ﾎﾞｽｯ
「おーAか！びっくりしたー。」
「んふふ」
「てかローソンのとこで降ろして欲しかったんだけど。」
「いやそれな！？ここから帰った方が近いのにーって思った。」
「んね。何なら窓から飛び降りようかと思ったわ笑」
秋の冷たさが沁みる。
君に会えるのはあと何回？
続
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作者名：名奈 | 作成日時：2021年1月18日 17時
