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※死ネタ注意
※シンデレラパロっぽい(？)
.
押し付けられた仕事の量に目眩がする。今日も、いつもと同じ時間が流れていく。仕事の時間が果てしなく長く感じられる。
こんな会社辞めようかな…。
そんなことを考えながら眠気覚ましのコーヒーを淹れようと立ち上がった時、限界は訪れた。
*̩̩̥*̩̩̥ ୨୧ ⑅ ୨୧ *̩̩̥*̩̩̥
真っ暗な空間に一人。
360度私を包む闇に飲まれてしまいそうで怖い。
そこに、どこからかバサバサと羽のような音がする。
「後ろだボケ。」
辺りを見回していた私に、ソイツは後ろから声をかけた。
黒い布を纏い、フードで目元まで隠している。
背中に生えた大きな羽が、人間でないことを物語る。
「……誰」
「悪魔だ。」
「何の用？」
「お前の願いを叶えに来た。」
「どうして？」
「上からの命令だからだ。」
命令…と呟くと、悪魔にも上下関係があり、上司に私の願いを叶えるよう言われたと教えてくれた。可哀想に。
「…まあ、そういうことだから。んで、願いは？」
「うーん……」
急に願いなんて聞かれても困ってしまう。
「それって何個まで？」
「1個に決まってるだろ。」
「え、普通3個までじゃないの？」
「我儘だなー。」
これだから人間はとぶつくさ文句を言い始めた。そんなの聞いてる暇なんてないから、願いを考えることに集中する。
仕事を辞める？でもそれは自分でもできるしなー…。
大金持ちになる？でもそれっていくらから？
スパダリを貰う？いや、まだ一人で暮らしたい…。
「…あ、」
「お、決まったか。」
「私、シンデレラになりたい。」
「……は？」
「え、シンデレラ知らないの？」
「知る訳ないだろ。俺らの世界にそんな言葉はない。」
え！？ウソじゃん！！あの有名な童話を知らないだと！？オトメの夢が詰まっているというのに！それでも悪魔なのか！？
「…おい、全部漏れてんぞ。悪魔のとこにそんなのねぇっつってんだろ。」
「まじかー。」
「んで、俺はどうしたらいいんだ？」
「え、叶えてくれるの？」
「叶えるも何も、お前の願いがそれならやるしかねぇだろ。俺の給料がかかってるんだ。」
「ん、それは聞きたくなかった…」
「うるせーな。俺にもプライベートがあんだよ。」
「サーセン。」
どうやら、私の願いは叶うらしい。
その後、シンデレラについて詳しく説明し、ヤツは何か呪文を唱え、私に魔法をかけた。
続
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作者名：名奈 | 作成日時：2021年1月18日 17時
