あの子はメンバーあの子は彼女 (ページ31)

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続
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東京におるJrのみんなとはそんなに関わりもなかったし、関西の仲間たちに認めてもらえたから東京の子達ももう認めてくれてるもんやと思ってた。

けど、それはうちの完全なる思い違いやった。

"ひとりだけ東京でスケジュールなんて上の役職の人に媚び売って仕事させてもらってるだけだ" とか、"関西に見捨てられたんじゃない？"とか、直接面と向かって言われることはなくてもいっつも陰口を言われててもう限界やった。

"もう東京なんか来たくない"

そう思ってたうちを救ってくれたのが、たつくんやったんよ

みんなの前では絶対泣かん！！そう決めてたうちは何言われてもその場では我慢して、ひとり残ったレッスン場で泣いててん。誰も来んと思ってたのにその日はたまたまたつくんが忘れ物をしたとかってレッスン場に戻ってきてさ、

絶対声かけられるんやろうなって、泣いてたって笑われて言いふらされるんかなって考えてたのにたつくんはうちの隣に座って

深「ちょっとごめんな？」

そう言ったかと思ったらうちのことをいきなりギューって抱きしめてん。びっくりやろ？(笑)

でもそのときのうちは泣いてたし、完全に弱ってたんやと思う。迷子になって案内してもらったあの日以来ろくに話もしたことなくて特別仲良くもなかったたつくんの腕の中でずっと泣き続けて、気付いたら"しんどい""誰か助けて"って全部思いを吐き出してた

そしたらさ

深「よし分かった！じゃあAちゃん俺の前では我慢すんの禁止ね。これから東京来たときはさ1番に俺のこと頼ってよ、わら」

って真っ直ぐ目を見て言われてん。

コクコク頷けば満足そうに微笑んで、

深「じゃあ俺そろそろ帰るな？」

うちの頭をぽんってしたあとそのまま帰ってった。

…今思えば多分、忘れ物したってのは嘘よな。

たつくんはうちが泣いてたことを誰にも言わんかったのか、誰からも何も言われんくて。なんならむしろたつくんを頼るようになってから輪の中にいれてくれて、仲良い人達も増えた。

まぁそれがSnow Manのメンバーなんやけど！

たつくんはあの日うちに言ったことをもう覚えてるかも分からんし、誰にでも優しすぎるぐらい優しい人やから特別なこととは思ってないかもしらんけど、うちにとってはずーっと忘れられんくて特別な思い出。

そっから早10年ぐらい？たつくんに特別な想いを抱いてるって思うと、長すぎるぐらいの片想いやない？！(笑)

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