三十二つ葉 ページ34
時間は少しだけ遡る。
サーヴァント達が和やかにしている間、立香はマシュと共にロマニとダ・ヴィンチと話し込んでいた。
「と、冗談はさておいて」
「冗談だったのですかドクター!?」
「いやぁ、一回言ってみたかったんだ。自分が医者なのに医者を呼ぶっていうことを」
緩く笑うロマニに対して一瞬だけ冷めた目になった人類最後のマスターとデミサーヴァントである。
「正直な話、特に何もしなくても少し日にちがた経てば完治するよ」
「え？」
どういうことだ？
疑問符を飛ばす立香に対してダ・ヴィンチが説明を続ける。
「本来ならば、サーヴァントと契約したマスターが治癒魔術を掛けたり魔力供給をしたりしてサーヴァントの傷を癒すものだけど、ここはカルデア。システム・フェイトによって電力を魔力に変換して各サーヴァントに供給しているからね。傷を治すのに特に何もしなくていいんだよ」
「……」
「先輩？ 先輩、大丈夫ですか？ 目が点になってますよ？」
ダヴィンチちゃんは何を言っているんだ？ カルデアのシステムが関係しているのだろうか？
理解しきれていない立香に対して特に説明することもなく、ただ一言何もしなくていいと再度ダ・ヴィンチは言う。
「よ、よくわからないけど。何もしないって」
「そう、何もしなくてもサーヴァント達が負った傷は、例えどんな大きなものであってもレイシフトからカルデアに戻れば癒えるよ。此処で負った傷もちょーっと時間がかかるけど傷は完治する。だから立香くんは何もしなくてもいいんだ」
「……」
なんとも言えない表情をする立香にならばとダ・ヴィンチは答える。
「それならば君に最も簡単な治癒の仕方を教えてあげよう」
目を輝かせてダ・ヴィンチを見る。
そんな方法があるというのか。
「レオナルド、流石にそれは」
「何をいうんだいロマニ、立香くんが知りたがっているのだから教えてあげるべきじゃないか。それに何かあったときに覚えておいても損はないだろう？」
不測の事態、例えばカルデアからバックアップが取れない状況下でサーヴァントが魔力不足や傷を負ったときなどに使えるであろう方法。
それは。
「サーヴァントとマスターの粘膜接触による魔力供給さ」
「？」
難しい言葉を言われても俺わからないのだけど。
「わからないという顔をしているね。じゃあ簡単に説明してあげよう」
それはキスをすることだよ。
「……」
とんでもない事実に、立香は一時固まるしかなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔べないペンギン(プロフ) - ねこみや梓さん» 御指摘ありがとうございます。仰る通り陣地作成ですね、大変失礼いたしました。急ぎ訂正いたします。 (2019年10月18日 17時) (
レス) id: f556686a0b (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 設定のクラススキルのところ、陣地製作じゃなくて陣地作成じゃないですか？ (2019年10月18日 17時) (レス) id: a8080232a4 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 山田さん» ご指摘ありがとうございます。確かに、おっしゃる通り一部以上の引用をしてしまっておりましたl。御不快にさせてしまい申し訳ありません。一度話全てを非公開にして話を練り直しいたします。 (2019年8月31日 14時) (レス) id: fa8482574b (このIDを非表示/違反報告)
山田 - FGOの二次創作ガイドラインに目を通していますか？一部引用を超えたシナリオの使用は禁止されています。 (2019年8月31日 13時) (レス) id: 2bb97616f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2019年7月28日 19時
