三つ葉 ページ4
到着したのはおそらく救護室と呼ばれる場所であろう。
自動で開いたドアの向こうにはロマニと、興味深そうにキャスターを見ているダ・ヴィンチが待っていた。
「待っていたよ立香くん、マシュ、キャスター」
座って、と言って出されたのはよく見かける椅子が三つ。
立香とマシュは腰掛けたがキャスターは首を振って二人の後ろに立った。
「いいの? キャスター」
「はい、マスターと盾のお嬢さんだけお座り下さい」
にこりと、笑う。
角度のためフードの中の目と合った。
真っ赤な瞳だが、直ぐにフードによって見えなくなってしまって、少し残念に立香は思うのである。
ごほん、と前から咳払いが聞こえる。
向けば困ったような表情をしているドクターと、にこにことしているダ・ヴィンチがいて、改めて立香は背を伸ばして二人に向き直った。
「さて、まずは立香くん。初の英霊召喚おめでとう。キャスター、立香くんの声に応えてくれたありがとう」
照れたように笑う立香に、マシュも続けておめでとうございますといっており、とてもほのぼのした空間だ。
で、と続くドクターに、立香はまた顔をそちらへと向けた。
「立香くんには戦力アップのため更に英霊を召喚してもらわなければならい」
「え、でも聖晶石はさっき……」
一回分しか聖晶石は渡されなかった。
それは一人だけ喚べということだと立香は判断したのだが、どうやら違うらしい。
「ごめんね立香くん、君のことを疑っていたわけではないのだがちゃんと喚べるかどうか確認したかったんだ」
「まあ聖晶石は貴重だからね、君が概念礼装ばかりを引いてしまう可能性もあったからまずは一回分からと私とロマンとで話したんだ」
なるほど、と頷く。
というより概念礼装というものはなんだ?と疑問符を飛ばす立香に隣のマシュがこっそりと教えてくれる。
曰く、様々な事象や神秘などを抽出し能力として身に付けられるようにしたものが概念礼装というものらしい。
流石我らができる後輩である。
ありがとう、とこっそりとマシュにお礼を言えばダ・ヴィンチから十回分の聖晶石が入った袋を渡された。
「少し休憩してからでも、今からでも構わないよ。ただ、極力戦力が増えるようにお願いしたいかな」
「わかった、じゃあ今から頑張るよ」
「先輩が行くならわたしも行きます」
席を立つ立香とマシュは、後ろでずっと静観していたキャスターを見て問う。
「キャスターもくる?」
その問いには緩く首を振って否定した。
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翔べないペンギン(プロフ) - ねこみや梓さん» 御指摘ありがとうございます。仰る通り陣地作成ですね、大変失礼いたしました。急ぎ訂正いたします。 (2019年10月18日 17時) (レス) id: f556686a0b (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 設定のクラススキルのところ、陣地製作じゃなくて陣地作成じゃないですか? (2019年10月18日 17時) (レス) id: a8080232a4 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 山田さん» ご指摘ありがとうございます。確かに、おっしゃる通り一部以上の引用をしてしまっておりましたl。御不快にさせてしまい申し訳ありません。一度話全てを非公開にして話を練り直しいたします。 (2019年8月31日 14時) (レス) id: fa8482574b (このIDを非表示/違反報告)
山田 - FGOの二次創作ガイドラインに目を通していますか?一部引用を超えたシナリオの使用は禁止されています。 (2019年8月31日 13時) (レス) id: 2bb97616f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2019年7月28日 19時