十五つ葉 ページ16
戻ろうとする立香と他のサーヴァント四騎のあとを追うのは、最後尾のキャスターであった。
まるでこの地から離れがたい、という風に歩みが遅い。
「……」
フードの下から少し遠くを、見た。
あるのは燃え盛る炎と熱せられたアスファルトや建物の残骸のみでこれといった特筆するものはない。
確かに特異点Ｆとなる前の冬木市では聖杯戦争が勃発しており、キャスターは"キャスター"として召喚されたため、その時のマスターを悼むこともある。
だが、大多数を占めているのは別のものだ。
それは霊基に刻まれたもので、キャスターはとあることを成し遂げなければならない。
勿論それはマスターである立香や仲間であるサーヴァント達の妨げになるようなことではないのは絶対である。
ぐっと下唇を噛んでしまう。
いつになれば遂げられるのか、それはキャスター自身にもわかないこと。
だからどうか、せめて…。
「おい」
「！」
いつの間にか不機嫌そうなランサーが自分を見下ろしていることに気付いた。
どうやら足を止めてしまっていたらしい。
「申し訳有りませんランサーの方。直ぐにマスターのところに向かいますね」
「……口の端、切れてんぞ」
言われて気付く、どうやら強く噛みすぎたようだ。
手で触れて確認しようとしたその手をランサーに掴まれた。
「！」
と思えばまるで犬を彷彿させるような舐め方で、ランサーはキャスターの血を舐め取ったではないか。
「ごちそーさん」
そう言って、ランサーは唖然とするキャスターに背を向けて立香の方へと向かっていく。
立香は立香で、マシュの目を確りと掌で見えないように覆い、自身は真っ赤になってそっぽを向いていた。
「ま、マスター？」
「マシュは見ちゃだめ」
そういった関係なのかあの二人？ となればやっぱり俺あの時お邪魔しちゃった!? と、ぐるぐると思考の海に浸っていた立香は気付かない。
乙女、ではないが女性の唇を奪ったランサーに騎士の王であるセイバーがランサーの方へと切っ先を向けた。
「あ？ なんだよ」
「そこに直れランサー。無防備な乙女の唇を奪ったその罪、私が成敗してやる」
「微力ならが私も手を貸そうセイバー」
隣に立ったアーチャーも見慣れた剣を二振り構え、ランサーへ厳しい目を向けている。
「はあ？ ただの魔力供給だろうが、何をってうお!?」
「問答無用！」
「ちょっと待ってって！」
「引導を渡してやろう」
「ふざけんな！」
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翔べないペンギン(プロフ) - ねこみや梓さん» 御指摘ありがとうございます。仰る通り陣地作成ですね、大変失礼いたしました。急ぎ訂正いたします。 (2019年10月18日 17時) (
レス) id: f556686a0b (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 設定のクラススキルのところ、陣地製作じゃなくて陣地作成じゃないですか？ (2019年10月18日 17時) (レス) id: a8080232a4 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 山田さん» ご指摘ありがとうございます。確かに、おっしゃる通り一部以上の引用をしてしまっておりましたl。御不快にさせてしまい申し訳ありません。一度話全てを非公開にして話を練り直しいたします。 (2019年8月31日 14時) (レス) id: fa8482574b (このIDを非表示/違反報告)
山田 - FGOの二次創作ガイドラインに目を通していますか？一部引用を超えたシナリオの使用は禁止されています。 (2019年8月31日 13時) (レス) id: 2bb97616f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2019年7月28日 19時
