第２７廻 ページ27
雪菜＞・・・。
民宿“炎”の玄関前で立ち尽くす雪菜
シルバ＞どうした、雪菜ちゃん？入らないのか？
雪菜＞シルバさん、あの・・・。
退院した雪菜を迎えに来たシルバは、彼女の荷物片手に前を歩いていた
仕方なくついて歩くしかなかった雪菜は、こうしてある意味では強制的にここへ連れて来られたようなものだ
葉＞あれ、雪菜？
ビクンッ、とわかり易く彼女の肩が震えた
振り返ると葉と阿弥陀丸、まん太とアンナがそこにいた
葉＞退院したんか？良かったな〜。
まん太＞し、白城先輩？本当に先輩？うわあ〜！良かったぁ！無事で良かったです〜！
アンナ＞うるさいわね。命に別状はないって言ってたじゃない、医者が。
阿弥陀丸『本当によかったでござる、雪菜殿』
雪菜＞っ・・・。
葉＞雪菜？
雪菜＞・・・・・あの・・・その・・・か、鍵・・・お返しします。私、一緒には・・・。
アンナ＞何よ？葉が珍しく気にしてるみたいだから、特別に許可してあげたってのに。気に入らないわけ？
雪菜＞・・・すみません。
まん太＞先輩？
雪菜＞・・・。
シルバ＞・・・雪菜ちゃん、私はそろそろ行く。葉くん、あとは任せてもいいか？
葉＞え？ああ。
雪菜＞し、シルバさん！
シルバ＞大丈夫だ。な？
雪菜＞う・・・。
手にしていた荷物を葉に預けると、シルバは雪菜の頭を軽く撫でてこの場から去った
葉＞・・・ここで話すんもなんだし。入ろうぜ。な？
雪菜＞・・・。
渋々といった様子で中に入った雪菜
なぜそんなに嫌がるのか、葉達には理解できなかった
雪菜＞・・・・・私。
居間でお茶をすすっていると、ようやく口を開いた雪菜
彼女の目の前に置かれている湯飲みからは、もう湯気はあがっていない
それは、お茶がすっかり冷めてしまった事を意味していた
雪菜＞私・・・誰かといるのが、怖いんです。
まん太＞え？
雪菜＞一緒にいて、私の秘密を知って、逃げ出されるのではないかと・・・怖いんです。
葉＞雪菜の秘密？
雪菜＞はい・・・私・・・１０年前に一度−−死んでいるんです。
まん太＞え・・・。
葉＞なっ。
アンナ＞！？
阿弥陀丸『なんと！？』
雪菜＞私の両親はもういないと、シルバさんが話したと聞きました。
アンナ＞聞いたわ。亡くなったって。
雪菜＞正確には、父は殺されました。母は・・・私が殺したようなものです。
アンナ＞どういう事？
雪菜＞母は瀕死の状態で全巫力を使い切り、死にました。その原因を作ったのが、私です。
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サヤノ - 今度は葉と蓮の対戦に備えて休み休みに頑張ってください。 (2021年6月23日 7時) (
レス) id: 83edd54df0 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 出来れば……持ち霊さん、紹介したほうが良いのですが、女版アーサー王物語の女騎士がすごいですが、どんなにオーバーソウルの修行したか気になります。 (2021年6月19日 9時) (レス) id: 83edd54df0 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2021年6月17日 9時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサカ美琴 | 作成日時：2021年6月9日 4時
