第３廻 ページ3
それから数日、葉と雪菜が接触する事はなかった
だが雪菜は何度か、葉と阿弥陀丸を見ていた
−−彼女も霊が視えているのだ
雪菜＞そろそろですかね〜。
墓場にある木に登り、枝に腰掛けて足を軽く揺らす雪菜
シルバ＞楽しそうだな、お嬢さん。
雪菜＞あ、シルバさん。
長い黒髪の青年が幹から姿を現し、見上げてきた
雪菜＞お嬢さんなんて言い方、やめてください。恥ずかしいですから。
シルバ＞幼い頃は嬉しそうだったのにな。
雪菜＞昔の話です！
頬をほんのりと赤く染めた雪菜
恥ずかしそうにそっぽを向いた彼女に、シルバはくすくすと笑う
雪菜が幼い頃、何度か会った事がある
そして知っている
可愛らしい少女の見た目に反して、とんでもない持霊を連れている事を
白城家も“シャーマン”一家なのだ
白城雪菜−−彼女も“シャーマン”だ
雪菜＞そんな事より、シルバさんは十祭司のお仕事ですか？
シルバ＞ん？ああ。きみは参加しないのか？
雪菜＞私、争いはあまり好きではありません。戦わなければならないというのならば、私は“護るために”武器を取る−−その覚悟はありますので。
シルバ＞・・・そうか。きみはそういう性格だったな。だからこそ、“彼”もきみに力を貸しているのだろう。
雪菜＞それに今回のシャーマンファイト、少し荒れそうな気がします。
シルバ＞雪菜ちゃんの勘はよく当たるからな。気を引き締めるとしよう。
雪菜＞そうしてください。私が“本格的に盾を使う事”がないよう、祈っています。
シルバ〈本格的に盾を、か・・・確かに、それだけは避けなければならないな。そうなれば彼女は・・・〉
顔を伏せたシルバに気付いた雪菜は、暗くなる話題を振ってしまったと後悔した
瞼を伏せ、口元を緩めてから目を開く
雪菜＞シルバさん。
シルバ＞ん？なっ。
呼ばれて顔をあげた瞬間、枝に腰掛けていた雪菜が飛び降りて来た
驚いたものの、反射的に彼女の体を受け止める
シルバ＞雪菜ちゃん・・・！
雪菜＞ふふっ。ナイスキャッチです、シルバさん。
シルバ＞ハァ・・・あまり危険な事はしないように。俺の心臓が保たない。
幼い頃からそうだったが、雪菜はたまに突拍子もない事を仕出かす
それも平気な顔で
最後には今のようにキョトンとした顔をして、柔らかい笑みを浮かべるのだ
それを見たシルバがつい許してしまうのも、いつもの事だった
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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サヤノ - 今度は葉と蓮の対戦に備えて休み休みに頑張ってください。 (2021年6月23日 7時) (
レス) id: 83edd54df0 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 出来れば……持ち霊さん、紹介したほうが良いのですが、女版アーサー王物語の女騎士がすごいですが、どんなにオーバーソウルの修行したか気になります。 (2021年6月19日 9時) (レス) id: 83edd54df0 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2021年6月17日 9時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミサカ美琴 | 作成日時：2021年6月9日 4時
