＿＿3 ページ19
普段、冷徹な人ほど一度テンションが突き抜けるとなかなか戻らない。若干引き気味な後輩達に気付いたAに宥められ、漸く鬼灯はいつもの仏頂面に戻ったのだった。
『まぁでもそういう格好って、たまに見るから新鮮でいいんでしょ？』
「確かに夏が終わって秋になると、逆に厚着が新鮮に見えたりしますからね。」
「…それもそうか。奪衣婆なんて裸みたいなもんだけど、逆にゲッソリするもんな…。」
「それはまた別問題でしょう。」
あれはもう公害レベルだ。
「そもそも良く考えるとアレってパンツか？」
『腹巻き……腰巻き、かな？』
「じゃあパレオ？」
「"鬼のパレオはいいパレオ？"なんか急にムーディーだなぁ。」
パレオだとどちらかというと女性っぽいなぁ。
そんなことをつらつらと考えていると、法廷へ入ってきた一人の人物が目に入った。
ふわふわとした青い髪と帯代わりの蛇が特徴的な衆合地獄の官僚、お香だ。
『あれ、お香ちゃん？』
「A様！鬼灯様も丁度よかったわ。ちょっと相談なんですけど…」
そう言ってお香が巻物をほどき、Aと鬼灯もそれを覗きこむ。
「武器庫の用具数が記録と違うんですけどォ」
「…？変ですね。」
「これ記録したの、誰かしらー？」
『確か新卒を各所に振り分けて任せたはずだけど…。』
「あ、すみません！コイツです！」
重役が3人、顔を付き合わせて悩んでいると、ハッと何かを思い出したような唐瓜が茄子の首根っこを掴んで頭を下げさせる。自身も一緒に頭を下げるところに彼の面倒見のよさが窺えて、なんだか微笑ましい気持ちになってしまった。
「そう……次からは気をつけてね。直し、がんばって。」
お香もそう思ったのか、フッと優しく微笑むと巻き直した巻物を唐瓜に渡し、優しく声をかけて去っていった。慈愛と気品に満ちた様子は女から見ても惚れ惚れするほどだ。
その証拠に、彼女の艶やかな雰囲気にやられた唐瓜がぼーっとその後ろ姿を見送っている。
『恋に落ちる音がした気がする。』
「…また恋の病の犠牲者になければいいですが。」
とにもかくにも今日は残業決定だ。
可愛い後輩の行く末を案じつつ、一先ず夕食でも摂ろうと全員で食堂へ向かうのだった。
その夜＿＿
「Aさん、これとかどうですか？やはり私としてはこちらの紐タイプをおすすめしたいのですが…。」
『本気だったんだ。まぁいいけどさ。』
タブレット片手に通販サイトで虎柄の下着を漁る第一補佐官と、寛大な第二補佐官の姿があった。
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星の桜(プロフ) - 更新待ってました...！！！有り難う御座います( ；∀；)作者様のペースで！ゆっくりで！待ってます！！！ (2019年8月5日 12時) (
レス) id: 847ebd8ac8 (このIDを非表示/違反報告)
満月 - 最高でした！何度も読ませて頂いています！7回目ですかね…← まっ、それは置いといて、とっても面白かったです！更新頑張って下さい。応援してます！笑いや、イチャイチャ場面ご馳走様でした！鬼灯様可愛い…！！神作品ですね…文才寄越せ下さi(殴 (2018年8月28日 2時) (レス) id: d83bdf162b (このIDを非表示/違反報告)
あーみ(プロフ) - 面白くて何回も読ませてもらってます！更新楽しみにしてます♪がんばってください(≧▽≦) (2018年8月13日 9時) (レス) id: eacb75658f (このIDを非表示/違反報告)
かりん糖（笑） - 面白い！更新応援してます！ (2018年5月26日 13時) (レス) id: 9e16e8366e (このIDを非表示/違反報告)
男にならざる物(プロフ) - 初めまして今日はじめて読ませていただいたのですがとても面白いですね。最近アニメを見始めてにわかですが楽しみに夢小説を楽しみにさせて頂いておりますそして気長に更新を待たせていだだきますこれからも頑張って更新して頂けると私も嬉しいです！ (2018年5月14日 14時) (レス) id: 234f9e8ec0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雪 | 作成日時：2018年5月13日 20時
