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佰伍拾壱話 疑問に思う事 ページ5






脅威が迫る甘露寺さんの方には悲鳴嶼さんが、無惨の方には俺と不死川さんが向かう。無惨は、目の前に現れた悲鳴嶼さんに気を取られている。背後に回り込んだ俺達に気づいてない。

まず不死川さんが、無惨の頭から刀を振り下ろした。しかし、瞬く間に再生した無惨が、振り向き様に攻撃を仕掛ける。それを避け、今度は俺が腕を斬りつけた。


「(…再生速度…化け物かよ…っ!)」


再生までがあまりに速すぎる。今までの鬼の比ではない。一瞬の隙でも見せれば、やられるのは此方だろう。

そして、無惨の意識が今度は俺の方へと向きかけた時、不死川さんが無惨の体に火を放った。ゴウ、と音を立てて激しく燃える。ダメージを与えた訳ではないが、それは無惨の癪に触ったようだ。


「小賢しい真似を!」

「テメェにはこれくらいが似合いだぜぇ。ブチ殺してやる、この塵屑(ごみくず)野郎」

「火が嫌なら氷漬けにして殺そうか?」


刀を構え直し、無惨に向き合う。その容姿や雰囲気がどことなくお館様を思い出させ、思わず顔を顰める。憎き相手と、自分に良くしてくれたあの方を重ねるとは、気持ち悪い。…自分自身が、気持ち悪い。


「村田ーー!!」


突然の叫びに、ハッと意識が浮上する。


「炭治郎が動けない!!安全な所で手当を頼む!!」

「………」


炭治郎…。

姿が見えないと思ったら、既に戦闘離脱していたか。今まで危なっかしくはあったものの、彼が起点になる事が多かった。柱ではないとはいえ、無惨を倒す上で彼を欠いたのは痛いな。

だが、柱ではないからこそ…


「これ以上、重責を背負う必要は無いのかもな…」


無惨がまた、黒い刃のような攻撃を放つ。異常な速さのそれを捌いていれば、体の奥深くが熱くなっていくのを感じた。




───────ずっと、疑問に思っていた事がある。




佰伍拾弐話 足掻き→←佰伍拾話 戦闘の渦へと



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キーウィ(プロフ) - のり弁さん» ありがとうございます!ゆっくりですが更新がんばります!! (2022年12月11日 13時) (レス) id: 7ced2abfb9 (このIDを非表示/違反報告)
のり弁(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!!更新無理なく頑張ってください!楽しみに待ってます!! (2022年10月29日 18時) (レス) @page5 id: 7ca11e8a47 (このIDを非表示/違反報告)
キーウィ(プロフ) - ぷっちんさん» 遅くなりすみません💦ありがとうございます!更新頑張りますねI (2022年8月28日 17時) (レス) id: 7ced2abfb9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちん(プロフ) - 久々に見直していたらなんだか面白い展開に!更新心待ちにしてました、これからも無理せず更新頑張って下さい!応援してます! (2022年7月16日 15時) (レス) @page3 id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
キーウィ(プロフ) - のあさん» 長い間お待たせしてしまいすみません…。そう言っていただき嬉しいです!ペースはゆっくりですが、これからもよろしくお願いします。 (2022年6月26日 14時) (レス) id: 7ced2abfb9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キーウィ | 作成日時:2021年11月23日 23時

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