兄に財布届けたら、紅白頭に恋されました【轟焦凍】 (ページ15)

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第13話　ヒーロー志望ページ15

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『ふんふふ〜ん♪』

私は今ご機嫌だ。

何故かというと……

『明日から、お兄ちゃんと轟くんが居なくなるーー！！』

そう、林間合宿は明日からなのだ。

つまり、轟くんに待ち伏せされたり、
お兄ちゃんで家で睨まれたりすることも無くなる。

『るるんるんるん♪ よし！明日から一週間、パラダイスだぁ〜！！』

そう叫びながら、私は意気揚々と散歩していた。

すると、

「パラダイス？明日祭りでもあんのか？」

と、後ろから聞き覚えのある声。

ギギッと身体が硬直する。

こ、この声は……

『と、轟くん……』

予想通り、後ろに轟くんが立っていた。

てか私服お洒落だなチクショウ！！

轟「つーか、昨日昼休みも帰りも居なかったな。寂しかったんだぞ」

そう言って眉を少し下げてじっと私を見つめてくる轟くん。

グゥッ……ちょっと罪悪感が……

『……ひ、昼休みは三奈ちゃん達と食べてたし、
　それに、前帰った時『今日だけだよ』って言ったじゃん！待ち伏せやめて！』

轟「え、そんな事言ってたか？」

『言ってたよ！！』

轟くんは都合いいとこだけ脳内から無くなる病気なの？((

轟「……明日から、林間合宿で会えなくなるな」

『……！う、うん！そうだね！！』

そうだった。

轟くんに悩まされるのも今日で最後だ。

よっしゃぁ〜！！

轟「なんか、急に顔明るくなったな」

『そ、そうかな！？』

ヤベ、顔に出てた。

轟「……個性伸ばし、頑張ってくる」

『……んぇ、？』

轟「？ヒーロー科の林間合宿なんだから、訓練もするだろ」

……そっか、轟くんもヒーロー志望なんだ。

なんかいつも追いかけ回してくるイメージしか無かったから、ちょっと意外。(

『…うん、もっと強くなってきてね』

轟「……！！」

『？どした？？』

轟「あ、いや、何でもねえ。林間合宿頑張る」

『……？？うん』