兄に財布届けたら、紅白頭に恋されました【轟焦凍】 (ページ11)

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第9話　米粒ページ11

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家族で夕飯を囲んでいる時。

勝「…………おい」

『？お兄ちゃんどしたの？』

そして兄の口からトンデモ発言が飛び出した。

勝「A、半分野郎の事好きなんか」

『ブフォ！？』

思わず味噌汁を吹き出す。

光「うわ、もう汚いわね！！何してんの！！」

『ゲホッ…‥ゲホ』

ごめん、マッマ…でも今のは100%お兄ちゃんのせいだよ……

『何でそうなるの！？』

爆「……じゃあ何でアイツと昼メシ食ってたんだよ」

『うっそれは……寝々子がうるさくて…』

勝「お前アイツと食いたかったのか？」

『んなわけないでしょ』

勝「じゃあ明日からアイツと食うな」

お兄ちゃんの方を見ると、ムスッとした顔をしていた。

……うわ、お兄ちゃんのシスコン出たよ。

『妹に嫉妬すんなよ〜お兄ちゃん』

勝「嫉妬じゃねえわ！！！！」

『でも口についてた米粒急に取って食べられたのには
　びっくりしたなぁ……』

勝「………は？」

『？いや、お兄ちゃん見てたでしょ？』

勝「取ってたのは見た。でもそれを食ってたのは見なかった」

『えっ』

ヤッベ余計な事言っちゃった………

私がサァッと青ざめていると、お兄ちゃんが
両手からプスプス煙を出して、この世のものとは思えない恐ろしい顔をしていた。

勝「半分野郎ォ…‥殺す！！」

『ヒェッ……』

光「コラ勝己ィ！！食事中に個性使わない！！」

『ま、まあでも米粒取ってもらったのは助かったよ？？
　ほ、ほら、友達に見られたら恥ずかしいじゃん』

私がなんとかフォローしようとするも、
お兄ちゃんはずっと怒りっぱなしだった。

勝「Aの口の米取るくらい俺にだってできるわ！！」

そう言って私の口に米粒を凄い勢いで無理矢理付けてきた。

『グェッ』

ちょっとあっつ！！？？

そうじゃん個性使ってんじゃん！！

手から煙出てんじゃん！！

勝「オラァッ！！」

米粒付けてきたと思ったら、
すぐに取ってそれを食べたお兄ちゃん。

勝「ハッ！！米粒取るぐらい俺にだってできるわ！！」

……うわ、マジかこの人。

『……気持ち悪』

勝「！！？？」

お兄ちゃんはショックを受けたような顔をして、
その後「アァ！？オイどう言う事だよ！！」と叫んだ。

光「だぁかぁらぁ！！うるっせえんだよ勝己ィ！！
　静かに黙って食え！！」

キレる母。

キレる兄。

肩身が狭そうに味噌汁を啜る父。

────────うん、カオス。