イタズラ ページ24
時間より少し先に部屋を出て、外出届を事務員に提出しに行く。
「はい、では門限は8時となっているので、時間までに戻ってきてくださいね。」
「ありがとうございます」
軽くお辞儀をして、談話室へと急ぐ。
着いた頃にはだいたい時間の10分ほど前、話をしている生徒は何組かいるが、3人の姿はまだなかった。
「……ちょっと早かったか」
「いや?ちょうど良かったよー?」
「うわっ……萩原!重い!!」
背後からぐるっと首に腕を回され、半分くらいのしかかられる。
突然過ぎてバランスを崩した。何してくれてんだ。
呆れながら肩越しに後ろを振り返ると、松田とヒロも一緒だったようで、いつも通りの萩原にヒロは苦笑していた。
「はぁ…萩原、動きにくいから腕退けてくれないか?
まじで重たい」
「そうだよ?俺は好きな子には重いからねー?」
「「えっ」」
2人と声が重なる。
びっくりして思わず固まってしまった。
だが、ヘラヘラと笑っている萩原の表情をみて、直ぐに「ああ、なるほど」とクスリとわらう。
「は、萩原って、新宮さんのこと好きだったのか…!?」
「………!…!?」
「そうだねぇ」
「みたいだな」
ニヤニヤとしながら萩原と顔を見合わせる。
この感じだと、ヒロと松田はまだ気づいていないみたいだ。
2人とも顔を真っ赤にしているのが面白くて、思わず吹き出した。
「……ふふっ…ははは!
安心しなよ、2人とも!萩原は君らのことも好きだからさ!」
「……は?え?」
「え……ああーー!ははは!なるほど!
それなら俺も、萩原と新宮さんのこと好きだぞ!」
納得が言ったように、ヒロは笑いだした。
「ちなみにAちゃんは?」
「……そりゃ勿論」
「やだ、Aちゃんかっこいー!」
茶化す萩原とまだ笑っているヒロの前で、松田だけが頭に疑問符を浮かべておどおどしている。
「ど、ま、……どういう事だ?」
「だから、萩原は同期として、私らが好きだってことだよ」
「そうだよ陣平ちゃん〜?Aちゃんは大事な大事な同期だからねぇ〜!」
あ、もちろん諸伏ちゃんも陣平ちゃんも大好きだよ♡と笑う萩原に同意するように頷く。
松田はまだ混乱していたようだが、なんどか3人を見渡し、長いため息をついてしゃがみ込んだ。
「びっっくりした…………テメェら焦らせやがって………!!」
「きゃーこわーい」
「はは、松田は初心だなあ」
「棒読みなんだよ!笑ってんじゃねえ!!」
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しゃ〜け(プロフ) - 早桃さん» 早桃さん、コメントありがとうございます〜!!!面白行っていただけてもうめちゃくちゃ嬉しいです!!頑張って更新していくので、今後も是非よろしくお願いします〜!! (2022年12月27日 1時) (レス) id: 8454d3df8d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - すっごい好きな作品です!面白い!これからも無理せずに更新頑張って下さいね!応援してますぅぅぅ! (2022年12月26日 12時) (レス) @page37 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃ〜け | 作成日時:2022年12月19日 2時