脱お父さん計画！2

Ep.64 ページ16

澤「ほら、菓子食って勉強始めるぞー」



あんなずるいこと言った本人は


何も無かったかのように元の大地に戻って


目の前でお菓子をモグモグと食べながら手を動かしている。


ドキドキしてるの私だけって不平等じゃない？



『大地ー大好きだよー』



澤「おう。俺もAの事好きだぞー。」



ノールックアンサー！！


しかもめっちゃ適当、勉強モードに確実に切り替わってる


いや、ちょっとは照れてくれてもいいじゃん！


まだ付き合って1ヶ月も経ってないよ？


恋人ならではの初々しさは？


うわぁー今の私超面倒くさいなー



『ちぇー冷たいなーでもそんなとこも好きー笑』



もうここまで来たら一生言い続けてやるもんね！


大地に照れて欲しい！


そんなスイッチが突然入ってしまったものでね！


実の所勉強をもうしたくないって言うのが本音。



澤「そうかー。そうやって言い続けて勉強サボるつもりか？」



『ｷﾞｸｯ．．．違うもん。ただ言いたかったから』



澤「じゃあなんでノート閉じてるんだ？」



『いやー．．．ﾊﾊ』



澤「ちょっとここ座んなさい。」



はぁ怒られる。


好きって思ってるのは嘘じゃないよ。


勉強はしたくないんだもんー



澤「あのさ。赤点取ったら補習で練習遠征も
デートも行けなくなるんだぞ？分かってるか？」



『分かってるよ．．．』



澤「Aが勉強嫌いなのは昔から知ってる。
寧ろAのことで知らない事無いくらいだべ」



大地は向き合って座ってる私に少し近寄って


私を抱きしめて話し始めた。



澤「俺だってさ正直集中力なんか切れてるよ。
好きな奴が同じ空間に居て"好き"とか言われて
もっと集中力なんて切れたよ、
けどさ部活と一緒で目の前のことをまず
どうにかしないと先には進めないんだぞ？
俺はAとのデート楽しみにしてたんだけどさ
Aは違うのか？補習なんかで全部無しにしたいのか？」



『ううん．．．やだ。大地とデートしたい。』



澤「だったらさ、勉強頑張ろ？な？」



『うん．．．頑張る
だからもうちょっとこのままでもいいかな？』



澤「5分だけな。」



そう言って少しの間抱きしめあって


勉強を再開した。



『頑張っていい点とるからね！』


澤「おう、楽しみにしてる笑」

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