青春シャバDABA

青春の４７ページ ページ48

.

眠い目をこすりながら歩く通学路。昨日はなんでか聡のパパとママがうちに来て気付けば私と聡まで巻き込んでの宴会になっていた。2日酔いで頭痛い。

立花「Aはいつものことだけど、なんで聡まで眠そうなの？」

日野「Aん家に家族でって夕飯誘われて行ったら宴会になってあんまり寝られなかったし、久々に飲まされて気分最悪。」

誘ったのうちだったのかよ。悪いな、聡。うちの両親相変わらず酒豪だから…相手が大人だろうが子供だろうが気にせず飲ませるんだ。

福山「ずっりー！お前らだけ飲んだのかよ。」

なんで俺を誘わないかねぇ、とかぐちぐち文句言ってる潤は放置でいいや。

「ねえ、まじー。私臭う？」

間島「加齢臭にしては早すぎない？」

「体臭じゃねえわ。酒臭いかどうか聞いてんの。」

近藤「まあ…正直言ってAも聡も」

菅沼「臭うよね。」

まじかー…これで教室行ったらヤバくないか？もしバレたら今度こそ留年か停学騒ぎになりそう。

立花「…ほら。」

そう言って生徒会室の鍵を私に投げてくる慎。さすが…よく分かってんじゃん。

小野「んーでも、部屋直行じゃなくて俺マスクあるからこれ付けてSHRだけ出て出席とれば？」

日野「…まさか大輔の使い古しとかじゃないよね。」

私も同じこと思った。さすがにマスクと歯ブラシだけはどんなに仲良くても同じものは使いたくない。

小野「新品だよ！ちょうど2枚あるし。」

ほら。って私と聡にビニールシートに包まれた新品のマスクを渡してくれる大輔。たまには役に立つな、こいつ。

立花「朝のあの短時間くらいなら誤魔化せるだろ。」

福山「2人揃ってサボりかー。」

「今日のはいつものサボりとは比にならない、私の高校生活かかってるサボりだから。」

聡とブレスケアを飲み込み、口の中にガムを放り込む。さらに全身に香水を纏わせるいう足掻きを終えるとマスクを装着して校門をくぐる。

近藤「香水付けすぎで臭いよ…2人とも。」

間島「鼻がひん曲がりそう。」

カチンと来たから全員にも思いっきり香水を振りかけてやった。自分も匂えば人の匂いも気にならんだろ。

菅沼「ゲホッ…オエ。」

気になるっていうか気管をやられてるやつがいたわ。

校内で運悪くチャンチンと鉢合わせると案の定「お前ら揃いも揃ってなんだその匂いは？鼻がもげるだろうが！」と言われた。

立花「チッ。」

私を睨んで思いっきり舌打ちをする慎には腹が立つけどさすがに…

「申し訳ありませんでした。」



.

青春の４８ページ→←青春の４６ページ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す