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「お前、家事できる?」

突然の質問だがなんとなく察する。
妹の姿を私に投影して、私を家に置くつもりか。

「できない」

あえてそう答える。
それは、嫌だった。

誰かと一緒にされることが、昔から1番嫌いだった。無駄に積み上げられたプライドは、私の邪魔しかしない。


「妹も出来んかってん」

答えを誤った。
目をかっぴらいて、はは、と訳の分からない笑みを浮かべたら、男は私に立ち上がるよう言った。

性根からとち狂ってる奴というのは、一度決めたことは何を壊しても達成したがる。

私はこれから連れて行かれる。
自由を奪われる。


きっと妹の名で呼ばれ、妹と違う箇所があれば殴られて、でも死ねない生活が始まる。

「泣かんでや」

「……」

変に優しく語りかける、名前も知らない『お兄ちゃん』。


「俺、昔から殺人衝動があってな」

聞いてもいないのに話し出す。本当に、妹に接する時みたいで、気色悪い。


「まちがって、妹殺してもうてん」

「…えっ、」

「やからお前のことはちゃんと生かしたる」

「そんな」

「俺が守ったる、約束」


私の瞳を見つめているようで、その中に妹の幻覚を見てる。手を繋いだまま歩くだけで男は幸せそうに笑っている。一方の私は涙を流すだけで、きっとどうも、彼の要望に応えられそうにないのに。

涙を落とす度、ぎゅ、と私の手を握る力が強くなる。

不覚にも安心して、堪らず握り返した。


命を救われただけ運がいいのだろうか?
愛してない人のために生きるのは、つらいこと。

誰かの代わりになることも、最悪のこと。


生き地獄、かな。
私なんにも悪くない。

なんにもしてないのに。

私自身がこの男にとられてしまうような気がしてまた、手を握り返してしまった。

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みーの - さかなしょこじゅんさん» こちらこそありがとうございます…!!ほんとにずっと応援してます…!!頑張って下さい〜! (12月7日 16時) (レス) id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - みーのさん» みーのさーん!!!!ありがとうございます、ありがとうございます、救われます……恐縮です、訳分からん文章は書いてる側も楽しいです!!!これからもがんばります、ありがとうございますー!! (12月5日 15時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
みーの - うわああああ、その独特な書き方が大好きです…だからさかなしょこじゅんさんの小説はやめられないんだよなぁ…((  意味不明なんて…!!そんな!!その分からない文章の意味を知ろうとするのが楽しいのに!!お疲れ様でした~! (12月3日 12時) (レス) @page9 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さかなしょこじゅん | 作成日時:2023年10月31日 20時

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