おわり ページ1
人生捨てても1人のために生きられるか？
そういうこと。
愛する人のために死ねるか、と聞かれたら「もちろん！」と返す。
勘違いしないで欲しい、それは皆、そう。
じゃあ愛する人のためにずっと苦しみに耐えて生き続けられるのか。
答えは多種多様でしょう。
「哲学的な所が嫌いやわ」
少なくともお前よりは理性があるんだよ！と思ったままに言葉を投げた。
泣いちゃうくらい嫌いならどっか行けば？
バツの悪そうな顔をしてからん、と空き缶を足元に投げた。
空き缶じゃ、ダメでしょ。普通中身入ったのくれるもんだよ。ましてやこれ、エナジードリンク。
「酒なんか飲んだら中毒になってまうからな」
よく知ってるじゃないの、って笑ってみせる。
現にカフェイン中毒だし。ダメじゃん。
こっちの意見なんか聞かないで、一方的に愚痴やらなんやらを並べた男は、満足したとでも言いたげにふらりと立ち上がる。
「契約満了」
どういう意図でそんなことを言ったわけか知らんが、いちいち突っかかるのも面倒だと黙っていたら、おもむろに男はポケットに手を突っ込んだ。
適当にガサゴソとやってるのを見ると、なんでもかんでも適当に入れてものを失くすのは変わりないようだ。
「やべ、失くした」
ほら、言わんこっちゃない。
途端悔しそうな表情になって、じんわりと涙を浮かべた。そんなに失くすのがイヤなら、ポケットに入れなくたっていいのに。肌身離さず持っておかなくて良かったのに。心配しなくても、いつだってここにいる。
次の瞬間にはいつもの笑顔に見えなくもない冷たい顔になって、アタマでも変になったのか知らないけど、つぅ、と涙を流した。
泣いたり笑ったり忙しいね。
「さようなら」
はい、さようなら。
心底、冷たいヤツだなあ。
私の誕生日だと言うのに、花さえくれなかった。
私の居場所に欠けた彩りは、空き缶の色味でなんとか補って、真正面の顔見知りのオヤジが笑ったので、蹴飛ばしてやろうかと思ってやめた。
珍しい、奴からのプレゼントだし。
ワタシってちょっと可哀想かな。
ああ、お気に入りのクツが濡れた気がする。
涙なんて汗とさして変わらないんだから、汚くて嫌いだ。
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みーの - さかなしょこじゅんさん» こちらこそありがとうございます…！！ほんとにずっと応援してます…！！頑張って下さい〜！ (12月7日 16時) (
レス) id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - みーのさん» みーのさーん！！！！ありがとうございます、ありがとうございます、救われます……恐縮です、訳分からん文章は書いてる側も楽しいです！！！これからもがんばります、ありがとうございますー！！ (12月5日 15時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
みーの - うわああああ、その独特な書き方が大好きです…だからさかなしょこじゅんさんの小説はやめられないんだよなぁ…（（ 意味不明なんて…！！そんな！！その分からない文章の意味を知ろうとするのが楽しいのに！！お疲れ様でした~！ (12月3日 12時) (レス) @page9 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年10月31日 20時
