03 カーチェイス ページ3
急いで会社の外に出て、車に乗り込む。
逃げなきゃ。逃げなきゃ殺される。怖い。
「よ。お疲れ〜」
「うぁぁぁ！！」
発進準備中に車のドアが開けられて、顔を見せたのはやっぱり黄瀬先輩。追いつかれた。
「知ってもーたんやろ？あーあ、瀬」
「いやぁぁぁぁぁ！！！」
「うわっ！！」
なんか言ってたけどあんまり怖かったから押しちゃった。
勢いよくドアを閉めて発進。逃げなきゃ。捕まったら死ぬ。
「しぬう…しぬ…絶対死ぬ…」
気がつけばアクセルを踏む力は強くなっていて、危ない、と一旦落ち着く。
こういう時こそかもしれない運転だ。丁寧にいこう。
かもしれない。
後ろのグレーの車は、追手かもしれない。
「うあああ！！！たすけて！！！」
ぐいいん、とスピード違反ギリギリの速度が出た。
怖い。優しい先輩だったのに。あんな一面知りたくなかった。
先輩の口から垂れていたのは女の人の血だった、きっと。
猟奇殺人犯だった。泣きたいよ。
怖いやら、悲しいやら、怖いやら、怖いやらでなんだか涙がぽろぽろこぼれた。
涙腺緩いのは昔から。
辺りをきょろきょろ見渡して、ゆっくり自宅のドアを開く。
よかった。つけられてない。
おかえり、って言おうと頑張ってる(多分)亀のみどりたろうに震える声でただいま、と声をかけた。
疲れたな。
はっとして携帯を見ると不在着信が2件。両方、黄瀬先輩から。ああ、どうしよう。
明日会社休もうかな。仮病？起こったこと話す？でも明日金曜だしな、それに有給使いたくないし。
先輩の電話をスルー、というのはマズイかな。
そのタイミングで、携帯が震えた。
「あ…どしよ…」
もちろん、先輩から。
意を決して、応答ボタンに指を伸ばす。
「…もしもし」
「やっと出た。今家？あ、黄瀬やけど」
いつもの先輩じゃない。
低い声、少し乱暴な口調。
「いえです…」
「今日俺のこと見たやんな」
「あっいっいや！！見たとかそう、いうのではな、くなにも、えっと、えっと」
「…」
黙ってしまった。
さあ、どう切り抜ける。
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さかなしょこじゅん - ちら(みかもん)さん» はじめましてー！！！なんちゅう！！嬉しいです、嬉しいです、ありがとうございます！！！恐縮です、拙者これからもがんばります！！！！ (12月5日 15時) (
レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
ちら(みかもん)(プロフ) - はじめまして！衝動で一気読みしちゃいましためちゃんこ好きです､､､！！！性癖詰め込まれすぎて鼻血出てぶっ倒れるところでした､､､()めちゃファンになりました、さかなしょこじゅんさんの作品読んできます！ (12月4日 4時) (レス) id: b06dce0be8 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - みーのさん» 何方かと思えばみーの氏じゃあないですか！！！ありがとうございます！！！ワァァ、あちらにもコメントくださいましたよね、確か。めちゃくちゃ嬉しいです…泣きそう、泣く (10月18日 13時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
みーの - うわああめっちゃ好きです…この前『地縛霊と社畜A』も読ませていただいたんですけどほんとに、さかなしょこじゅんさんの作品めっちゃ大好きです！！ (10月17日 0時) (レス) @page30 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年9月21日 21時
