17 本能【side：sha】 ページ17
安心しきった顔。
俺の膝で眠る彼女はバカっぽくて憎たらしい。
それでいて何故か愛嬌があるものだから不思議だ。
「A」
名前。
コイツに良く似合う。
酔った勢いでなぜかキスをしたことは覚えている。俺がなんでここにいるのかも覚えているし、走って追いかけたのも。
俺は早く、瀬川を殺めなくてはならない。
この可愛らしい寝顔に手をかけなくてはならない。
吸血鬼だと知られることは俺たちの間ではタブーで、知られてしまった以上広まらないようにその人間を殺す。
常識だ。
ただ、この後輩は少々常軌を逸していて、逃げることへの執念がすごい。
あと、どうもからかいたくなって、中々決断がつかない。
今、殺そうと思えば簡単だ。
この細い首を締めてしまえば。
手を添えた。
「…」
力を込めようとしても、同時に胸がきゅー、と痛くなってならない。
今日は、やめておこう。
時計を見ると、日付が変わったようで。
その時だった。
「アﾞッ、う、ぅ」
まずい。血が、足りない。
目の前には瀬川。
馬乗りになって、顔をぐっと近づけた。
ダメだ。
コイツが傷つくところを見たくない。
「…せんぱ、い」
「あﾞっ、…」
怯えた様子の瀬川。
普通じゃない空気を感じとってか、抵抗しようと手足を動かす。
「ぐ、う」
「先輩…大丈夫、ですか…？」
この期に及んで、俺の心配。
どうやら俺が苦しんでいるのが分かるようだ。
すると、瀬川が抵抗をやめた。
目の色はたしかに怯えていて、怖くて仕方ないのが伝わってくる。
でも、無防備な獲物を前に本能が疼いて。
「だいじょぶ、ですよ…私は」
白い首筋に顔を近づけて、噛み付いた。
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さかなしょこじゅん - ちら(みかもん)さん» はじめましてー！！！なんちゅう！！嬉しいです、嬉しいです、ありがとうございます！！！恐縮です、拙者これからもがんばります！！！！ (12月5日 15時) (
レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
ちら(みかもん)(プロフ) - はじめまして！衝動で一気読みしちゃいましためちゃんこ好きです､､､！！！性癖詰め込まれすぎて鼻血出てぶっ倒れるところでした､､､()めちゃファンになりました、さかなしょこじゅんさんの作品読んできます！ (12月4日 4時) (レス) id: b06dce0be8 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - みーのさん» 何方かと思えばみーの氏じゃあないですか！！！ありがとうございます！！！ワァァ、あちらにもコメントくださいましたよね、確か。めちゃくちゃ嬉しいです…泣きそう、泣く (10月18日 13時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
みーの - うわああめっちゃ好きです…この前『地縛霊と社畜A』も読ませていただいたんですけどほんとに、さかなしょこじゅんさんの作品めっちゃ大好きです！！ (10月17日 0時) (レス) @page30 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年9月21日 21時
