16 酩酊 ページ16
頑張って先輩を叩き起して、帰りますよ、と肩を貸しながら店を出た。
そうしたら、私についてくるものだから、自宅に帰るように諭す。
「かえる…」
「そうです、帰ってください」
「おん、すまんな」
「…ですから！？」
すまんな、とか言いながらまたついてくる。
かわいいけど。
もう知らん、ふざけているだけだと走って撒こうとしたら走って追っかけてくる。
「帰って！！かえれ！！」
「…おえ」
「気持ち悪いなら止まってぇ！！」
結局、家までついてこられてしまって。
どうしようもない。
時刻はもう11時。
「…お邪魔します」
「ダメですって！」
「おん、すまんな」
そう言いながら私の家に入っていく。言葉通じない。
「もぉぉ…なんで…」
とりあえず相当眠たそうだったから、寝室に閉じ込めておいて、心配なさそうなのでお風呂に入ることにした。
何考えてんだろうな。
「…せんぱ〜い？」
浴室から出て、リビングを覗くと、いた。
寝室から脱出している。
「A」
不意打ちの名前呼びにやられそうだ。
「来い」
「はーい…」
なんだなんだと近づいたら、隣に座らせられた。
割と身長の高い先輩を横目で見ていたら、先輩が口を開いた。
「ねろ」
「え？」
「ここ」
自身の膝を叩いて訴える。
いやいやいや。どんな殺し方しようとしてんだろ。
そう考えて渋っていると、先輩は私の肩を抱いてそのまま倒した。
膝枕。今日は刺激が強い日だな！！
「えっ、先輩…」
「ん〜」
語尾に音符がつきそうなくらいご機嫌な先輩は私の頭を撫でながらテレビを見ていた。
深夜のテレビ、音が静かだ。
加えて、先輩の手つきが安心を誘い、まぶたが降りてくる。
いつもより早い時間なのにな。
この異様な光景も、酔いの所為にして目を閉じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さかなしょこじゅん - ちら(みかもん)さん» はじめましてー！！！なんちゅう！！嬉しいです、嬉しいです、ありがとうございます！！！恐縮です、拙者これからもがんばります！！！！ (12月5日 15時) (
レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
ちら(みかもん)(プロフ) - はじめまして！衝動で一気読みしちゃいましためちゃんこ好きです､､､！！！性癖詰め込まれすぎて鼻血出てぶっ倒れるところでした､､､()めちゃファンになりました、さかなしょこじゅんさんの作品読んできます！ (12月4日 4時) (レス) id: b06dce0be8 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - みーのさん» 何方かと思えばみーの氏じゃあないですか！！！ありがとうございます！！！ワァァ、あちらにもコメントくださいましたよね、確か。めちゃくちゃ嬉しいです…泣きそう、泣く (10月18日 13時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
みーの - うわああめっちゃ好きです…この前『地縛霊と社畜A』も読ませていただいたんですけどほんとに、さかなしょこじゅんさんの作品めっちゃ大好きです！！ (10月17日 0時) (レス) @page30 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年9月21日 21時
