14 りんごあめ ページ14
ちょっと泣きそうだ。先輩の優しい、笑顔。
貼り付けの。
本当に涙がこぼれそうになって、必死になって先輩への言葉を探した。
「おわ、なんやその顔。ブス」
「…！！」
ちょっと頭に来て、家の方向へどかどか歩いていったら後ろから、「嘘やぁん、待ってェ〜」とか聞こえた。
「えらい可愛い浴衣やないの、どしたんよ」
「どたきゃん…平岡くん…」
「ええ…アイツ…」
気まずそうな表情をしたので、大丈夫ですので！とまた帰ろうとしたらまた引き止められた。
「やったらさ、俺と回ればええやん？なあ」
「いえ…傷ついてないですよ、私」
「お前の傷心に配慮してる訳ちゃうわ」
「ええ…」
ふと、先輩が、私の髪の毛に触れた。
「多分平岡より俺のがお前のこと好きやで」
「…え？」
先輩は余裕で、いたずらっぽく笑った。
「お前はおもろい」
「それって…」
「あ、勘違いすんなよ？平岡は比較対象としてひっくいとこにおんねんぞ」
ん、行くで。って、私の手を引いた。
何がしたいのか本気で分からない。
私を死ぬほど弄んだあと、私を舞い上がらせたあと、絶望に突き落とすのかな、って勝手に恐ろしくなった。
でも先輩の横顔がかっこいいは確かだ。
私の心を過去1番大きく揺すったのは先輩だ。
「りんごあめ…」
「欲しいん？」
「欲しいです、買ってきてもいいですか」
「ん。待ってろー」
私の頭にぽん、と手を置いた先輩は気怠げに歩いていった。
帰ってきた先輩はりんごあめを2本、持っていた。
「あ、すみません、400円で合ってますか」
「いらーん」
そんなそんな、って粘ったけど、うっさい！って一喝されて今回は有難くご馳走になった。(？)
ふっ、と腕時計を見た先輩が、「8時」と呟いた。
随分回ったな。
「すみません、今日はありがとうございました」
「んや。飲み行こ」
「え！？今からですか！？」
先輩に手を引かれるがまま、歩いた。
今日はなんだか変だな、この人。
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さかなしょこじゅん - ちら(みかもん)さん» はじめましてー！！！なんちゅう！！嬉しいです、嬉しいです、ありがとうございます！！！恐縮です、拙者これからもがんばります！！！！ (12月5日 15時) (
レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
ちら(みかもん)(プロフ) - はじめまして！衝動で一気読みしちゃいましためちゃんこ好きです､､､！！！性癖詰め込まれすぎて鼻血出てぶっ倒れるところでした､､､()めちゃファンになりました、さかなしょこじゅんさんの作品読んできます！ (12月4日 4時) (レス) id: b06dce0be8 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - みーのさん» 何方かと思えばみーの氏じゃあないですか！！！ありがとうございます！！！ワァァ、あちらにもコメントくださいましたよね、確か。めちゃくちゃ嬉しいです…泣きそう、泣く (10月18日 13時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
みーの - うわああめっちゃ好きです…この前『地縛霊と社畜A』も読ませていただいたんですけどほんとに、さかなしょこじゅんさんの作品めっちゃ大好きです！！ (10月17日 0時) (レス) @page30 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年9月21日 21時
