12 煩悩 ページ12
「い、いや…自分で食べられ、ますはい…」
「は？ほら、あー」
やたらと念押しされて、困惑したまま小さく口を開けた。
思ったより優しく口に入れられて、なんだかすごく恥ずかしくて、先輩を見た。
先輩は、優しく、にひっ、て感じで微笑んでいて。
「えらい」
「ふぁ…」
「ドキッとした？」
耐えられなくなって、布団を被った。
身体中が熱くて、こんな火照った顔は先輩に見せられない。
何が目的なの。
萌え殺し狙い、なのかな。
「かえるわぁ、ねむ」
ふわぁ、とあくびをして、私の方を見てひらひら手を振った。
思わず振り返すと、先輩はくすっと笑ってドアを開けた。
「あ、ありがとうございました…その」
「体調治ったらすぐ殺す」
「えええ…」
行ってしまった。
寂しいな。
亀のみどりたろうがゆっくりこちらを向いた。
「みどりさーん」
「…」
「どうしよう」
具体的に何がどうしようなのかは、分からない。
黄瀬先輩は、悪い人だ。
私を平気で殺そうとする、悪い人だ。
携帯の文字を見た。
平岡くんの『大丈夫？心配！』の文字。
覚束無い手つきで、『大したことないよ、ありがとう』と返信を打った。
私は、先輩に殺されないように、一生逃げ続けなくてはならない。多分。
そう考えると、憎悪の対象でしかない。
たまに見せる優しい表情は、ゲームを楽しむため。
決して私に情があるわけじゃないのに。
平岡くんのこと、断ろうかな。
恋愛的な意味で、彼のことを好きになれそうにない。
いい人だけど、私の好きな人では無い、と直感的に思った。
そう、そうだ。巻き込みたくないし。
もし先輩のことを知ったら、彼まで狙われる。
『告白の件、考えておいてね！』
メールの文。
うん、とだけ返して、携帯を閉じた。
さすがに今日はもう、寝よう。
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さかなしょこじゅん - ちら(みかもん)さん» はじめましてー！！！なんちゅう！！嬉しいです、嬉しいです、ありがとうございます！！！恐縮です、拙者これからもがんばります！！！！ (12月5日 15時) (
レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
ちら(みかもん)(プロフ) - はじめまして！衝動で一気読みしちゃいましためちゃんこ好きです､､､！！！性癖詰め込まれすぎて鼻血出てぶっ倒れるところでした､､､()めちゃファンになりました、さかなしょこじゅんさんの作品読んできます！ (12月4日 4時) (レス) id: b06dce0be8 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - みーのさん» 何方かと思えばみーの氏じゃあないですか！！！ありがとうございます！！！ワァァ、あちらにもコメントくださいましたよね、確か。めちゃくちゃ嬉しいです…泣きそう、泣く (10月18日 13時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
みーの - うわああめっちゃ好きです…この前『地縛霊と社畜A』も読ませていただいたんですけどほんとに、さかなしょこじゅんさんの作品めっちゃ大好きです！！ (10月17日 0時) (レス) @page30 id: c910479154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年9月21日 21時
