ミカちゃんとうち(と、一花) ページ2
「クラスメイトのある子が、四月ちゃんを傷つけられたくなかったら、四月ちゃんから距離をおけって言ってきたんです。
私、四月ちゃんが悲しむのは嫌で、そのとおりにしてるんですけど・・・」
「シヅちゃんと距離を置くのがつらくて、悩んでたんやな?」
「はい・・・。四月ちゃんに嫌われていたら、どうしよう・・・」
ミカちゃんは顔をゆがませ、下を向いた。
・・・うーん、シヅちゃんはミカちゃんのことを嫌ってはないと、うちは思う。
今朝だって、うちらに本気で相談してきたんや。
__なら、うちにできることは。
「ミカちゃん、そのクラスメイトってだれや?
うちのかわいい妹を傷つけるって言うなんて、許せん。ちょっとこらしめよ!」
「え・・・でも・・・」
「だいじょうぶや、暴力はやらへんよ。言葉で勝負や!」
うちが握りこぶしを作ると、ミカちゃんは涙を袖で拭い、顔をかしげた。
ふっふっふ。
うちのシヅちゃんを傷つけるなんて言うたやつ、どこのどいつや!
許さへんで!
ミカちゃんの話では、クラスメイト___小谷さんは、卓球部みたいや。
卓球部はちょうど部活が終わった時間みたいやから、まず行ってみることにするか!
「あら、二鳥。ミカちゃんも。どうしたの、体育館まで」
「一花やん」
速く部活が終わったらしいバスケ部の一花が、体育館をきょろきょろのぞくうちらに声をかけてきた。
一花は、四つ子の長女。
しっかり者で頼りになる、うちのお姉ちゃん。バスケがとっても上手いんやで。
「それがな。・・・あ、ミカちゃん、一花に話してもええか?」
「はい、だいじょうぶです」
ミカちゃんからの許可をもらい、うちが事のてんまつを説明する。
一花はブチギレるとかなりの迫力があるさかい、ときどきなだめながら。
「・・・そういうことやもんで、うちら、今から小谷さんに話を聞こうとしてるんや」
「なら、私もいっしょに行くわ」
お、やった!
一花は味方にいれば、百人力や。頼りになるで!
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作者名:あかはんてん。 | 作成日時:2024年3月11日 18時