検索窓
今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:139 hit

ミカちゃんとうち(と、一花) ページ1

うち、二鳥。宮美家の次女で、四つ子の次女や。

うちが大半の人が帰った教室で何をしてるかというと・・・。




「よし、これであとはゴミ捨てだけやな」




クラスの子に用事があるらしいから頼まれた、教室の掃除をしてる最中。



宮美家では、子どもだけで暮らしてるから、うちらも家事をするんやで。

やから、うちは掃除が得意になったんや。

20分くらいで終わったから、家事当番の仕事は気にせんでもよさそうやわ。





「・・・あ、ミカちゃんや」




ゴミ捨て場に一人で立ってたんは、うちの末っ子・シヅちゃんと仲のいい望月紀美香ちゃんやった。

うちらはミカちゃんって呼んでる、シヅちゃんと同じくらい頭のええ子。



そういやシヅちゃん、この頃ミカちゃんから距離を置かれているかもって心配してたなぁ。


・・・ミカちゃん、どうしたんやろ?




「ミカちゃん、こんなところで何してるん?」


「ん? ああ、二鳥さん。私、清掃委員をやっているので」




「ゴミ袋もらいますよ」と、ミカちゃんはうちの手から、ゴミ袋をもらってくれた。

清掃委員なら、ここにいるのも納得やな。




あれ?

ミカちゃん、なんか顔色悪くないか? 心配事でもあるんやろか?




「ミカちゃん、顔色悪いけど、だいじょうぶ?」


「え・・・なんともないですよ。平気です」




うちがそう言っても、ミカちゃんは全然聞いてくれへん。

だまって首を横にふるだけや。



・・・けど、このままうちが引き下がっちゃだめだ。





「平気なわけないやん! うちとミカちゃんは友だちやろ? 何があったか、話してくれんか?」




目線を合わせて、ミカちゃんに問う。

・・・うちが小さい頃、養子として大阪におった頃。

目線を合わせると、不思議になにもかも話してしまってたな。



ミカちゃんは周りを見渡し、うちに小さな声で言った。




「だれにも話しませんか?」


「もちろんや!うちの口はかたいで」




ミカちゃんは覚悟を決めたように、静かに話し始めた。




「クラスメイトのある子が、四月ちゃんを傷つけられたくなかったら、四月ちゃんから距離をおけって言ってきたんです。
私、四月ちゃんが悲しむのは嫌で、そのとおりにしてるんですけど・・・」

ミカちゃんとうち(と、一花)→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あかはんてん。 | 作成日時:2024年3月11日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。