月魔の館へようこそ[2] (ページ9)

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能力者53人目(千登勢) ページ9

side千登勢

「あの、少し離れた所で話をしませんか？」

そのヘッドホンをした少女は言った。

『まぁ、助けてくれたんだしいいですよ』

正直、あの人(ヤンデレ)はやばかった。
あのいわゆる、絶対殺すマンとか言うやつ。
そこの所あんまり分からない

私達は少し水族館から離れた場所についた。

「どうして、僕達を追っていたのですか？」

僕達ってこの子女の子だよね？最近の流行ってなんだろうか。
答えないとな。

『手がかりが…あるのかなって着いて………来ただけです』

「手がかりって妹さんですか？」

どういうわけか、その子は妹の事を言っている。

『………………一つ、答える前に…何故、貴方はそんな事を知っているの？』

少女の顔を見ると【目星】と言う表情が見えた。
可笑しすぎる、何故この少女は妹を知っているのか。

「緑さんから聞いたんです……妹を探しているって千登勢さん、何があったのか教えてください。」

少女の顔は必死になっている。名前も知っているんだね。
緑さんって緑君かぁ、、、中2の時、緑君のお父さんの転勤で引っ越しをしたんだよね。

『ごめんなさい、まだ貴方には関係ないのだから。私の問題なの。それに言っていたでしょ?…彼女は貴方の知っている者じゃない。って、私も貴方の事は全然知っていない。。。もう分かったでしょ？さっきの件はこっち側だったから、じゃあね』

謎っぽい言葉を言って私は崖から飛び降りた。

頭の中で旅館と言う言葉を思い出し目を閉じる。

覚めるとそこは旅館の部屋に着いた。………お風呂でも入ろう

それにしてもねぇ？
緑君、久しぶりだなぁ。小学生の6年生ぐらいで人見知り同士に仲良くなって、最近の流行に乗れない私を色々教えてくれたり、一緒に頭がいい中学校の受験を受かってお互い合格したよね。妹と一緒に遊んでくれた記憶もある。。。。

『どうして、、、春奈と緑君……は居なくなったの、、、、？ねぇ、、、なんで、、、グスンッ……』

お風呂場で私だけが入っていたので、少し泣いた。どんな所で泣いてるのかなって自分でも思う。瞬間移動を使ったのだから。

幻聴か何か頭の中で誰かが呟いた。

《もう……1人じゃないよ………》