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「あの...話があって」

鍵の開く音がしてドアの中を覗き込む

『...なに?』

「あの...久しぶり」

『久しぶり』

「元気だった?」

『まあまあ』


玄関でどうでもいい会話をしていると

隣に住む人が帰ってきて変な視線を感じる


『中入って』

「あ、ごめん」


初めて足を踏み入れたその場所は意外と整理整頓されていた


『で、なに?喧嘩でもした?』

「あ、いや...先生とお別れしてきた」


そう言うとしばらく続く沈黙


『...なんで?』

「なんか...私もまだうまく整理できてないんだけど...時間が経ち過ぎちゃったのかな...」

『時間って...いいの?それで』

「うん」

『...その報告しに来たの?』

「そう...あと仲直りしたくて」

『仲直り?』

「グクなんか最近私のこと避けてたから...」

『...ごめん、あいつと付き合ったらもう俺は近くにいない方がいいと思って』

「私先生と話してて...ずっと楽しいときも辛いときも隣にいたのはグクだなって思った」

『...うん』

「だから...前みたいに戻れたらなって」

『あのさ』


玄関で立ったまま話すグクは前髪をわしゃわしゃと振って

私を見つめる


『ずっと待ってるって言ったじゃん』

「....何年前の話...」

『まだ待っててもいい感じ?』

「.....まだわかんない」

『そうだよね、ごめん』

「ううん、ごめん」

『でも待ってるからずっと』

「もう聞き飽きたよそれ」

『もっと聞き飽きるまでずっと言う』









いつどこでだったか

1番好きな人とは結ばれない方がいいだとか

初恋は実らないとか

そんなようなことを見かけた気がした


綺麗ごとに聞こえるその言葉たちは

案外当たっているのかもしれない


必死に先生を追いかけた高校生の私は

きっともう3年間の間にいなくなっていて

そんな自分を、先生が好きだった自分がいなくなるのが嫌で

先生との日々がなくなってしまうようで悲しかった



でも私はちゃんと前に進めていた

それを教えてくれたのもやっぱり先生だった





私の選んだ道が正しいのか

そんなの誰にもわからないことで

誰にも答えは出せない



でも私は自分の選んだ道を後悔することは無い



先生との思い出はちゃんと私の中に残っているし

きっと先生も覚えていてくれるはずだ

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設定タグ:防弾少年団 , BTS , ユンギ   
作品ジャンル:タレント
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(プロフ) - ゆうれさん» 初めまして。もったいなすぎるお言葉ありがとうございます(TT) (2018年7月25日 16時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうれ(プロフ) - 初めまして。読み始めたらストーリーの面白さに惹かれて止まらなくて一気読みしてしまいました。ユンギの大人な感じとグクの健気な感じがたまらなかったです。最新話では切なくて泣いてしまいました…本当にこの作品大好きです!これからも応援してます! (2018年7月25日 13時) (レス) id: dc2e6d7efa (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぴーなつさん» 初めまして!嬉しいお言葉ありがとうございます〜..(TT)もう少しお付き合いお願いします。 (2018年7月25日 12時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - #ユンミユさん» ずっと読んでいただいてるのに申し訳ないです(;;) (2018年7月25日 12時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなつ(プロフ) - 初めまして。読み始めた時はユンギさんにときめきまくりで、でもグクの健気な感じがいじらしくて、読みながら私もいろんな意味でドキドキしてしまいました笑 最新話のシーンのユンギさんの夢主ちゃんがすごく素敵で……綺麗なお話をありがとうございます! 楽しみです (2018年7月25日 12時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年7月12日 15時

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