46.大人 ページ1
『A、こっち』
「あ、いた」
『お疲れ』
「お疲れ〜」
サラリーマンで賑う金曜日の夜
いつもの居酒屋へ向かいボックス席に腰を下ろす
『20歳おめでと』
「ありがとうございます笑」
『でたそのマフラー笑』
「グクからもらったお気に入りだから笑」
3年前グクから貰った白いマフラーを首から取って汚れないように鞄にしまう
『何飲む？』
「私ジンジャーエール」
『まじ？飲まないの？笑』
「だって...20歳なってまだ1日しかたってないもん」
『あ、すいません生二つください』
「ちょっと、グク！私飲まないってば」
『飲めなかったら俺飲むから』
そう言って笑うグクの笑顔は高校生の頃から全く変わっていない
運ばれてきた冷えたビールを乾杯して少しビールを口に含んでみる
『どう？笑』
「...苦い」
『貸して』
「大丈夫、この1杯は飲む」
昨日で20歳になった
グクに誕生日をこうして祝ってもらうのは4回目で
お互いの誕生日をこうして日付がずれてしまってもご飯を奢りあってお祝いしている
「ごめんね日付合わせてもらっちゃって」
『大丈夫大学生は暇だから』
「明日は？バイト？」
『うんでも昼から』
「そっか」
『仕事は？落ち着いたの？』
「なんかさ〜勤めてもうすぐ3年目に突入するのに毎日勉強の日々だよ」
『学ぼうとするだけえらいじゃん』
「まあね」
『あーそういうの聞くとまじで就活嫌だ』
「頑張れ大学生」
『てかライブの応募した？締切明日までだけど』
「したした！当たるといいね」
『当たるっしょ』
グクとは月に2,3回ご飯を食べに行ったりあの高校生のときからはまっている
いまだにメンバーの1部が外見を露出していないグループのライブに一緒に行ったりしている
人から見ればカップルに見えたり、なんで付き合わないの？
と言われることが多い
確かにグクは相変わらず優しいし今では何でも話せる関係になった
でもやっぱり私の胸の中にいるのはグクではなかった
「あ〜お腹いっぱいごちそうさまでした」
『20歳なんだからもっといいところでもよかったのに』
「私あそこの卵焼きが1番好きなんだもん」
『ならいいけど』
月明かりの下を2人で進むと桜の木には小さなつぼみが膨らみ始めている
1人暮らしのアパートまで毎回送ってくれるグクは2駅先のアパートで1人暮らしをしている
お互いにアパートの場所は知っていても部屋に入ったことはない
そして先生の名前を出すこともお互いになかった
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白(プロフ) - ゆうれさん» 初めまして。もったいなすぎるお言葉ありがとうございます（ＴＴ） (2018年7月25日 16時) (
レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうれ(プロフ) - 初めまして。読み始めたらストーリーの面白さに惹かれて止まらなくて一気読みしてしまいました。ユンギの大人な感じとグクの健気な感じがたまらなかったです。最新話では切なくて泣いてしまいました…本当にこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2018年7月25日 13時) (レス) id: dc2e6d7efa (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ぴーなつさん» 初めまして！嬉しいお言葉ありがとうございます〜..（ＴＴ）もう少しお付き合いお願いします。 (2018年7月25日 12時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - #ユンミユさん» ずっと読んでいただいてるのに申し訳ないです（；；） (2018年7月25日 12時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなつ(プロフ) - 初めまして。読み始めた時はユンギさんにときめきまくりで、でもグクの健気な感じがいじらしくて、読みながら私もいろんな意味でドキドキしてしまいました笑 最新話のシーンのユンギさんの夢主ちゃんがすごく素敵で……綺麗なお話をありがとうございます！ 楽しみです (2018年7月25日 12時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2018年7月12日 15時
