本当の顔 2nd (ページ31)

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初めてのプレゼントページ31

side A

いわれるがまま、目を閉じて両手を差し出していると、指に引っ掛かるように何かを渡された。

目を開けて見れば、大きな袋が一つ私の手に掛けられていた。
何だろう？と興味津々に袋の中を覗けば…

「Aが欲しがってたから、プレゼントな」

『これって…あのプラネタリウムにあったクッション…』

館内にあった大きなフワフワのクッションが入っていたのだ…

え、あのフワフワクッションが私の家に…？！

それより、プレゼントって…！

『りっ竜くん！！』

「あ、どうした？」

『これ…本当に貰って良いの…？』

「Aの為に買ったヤツだから、当たり前だろ？要らねぇなら、俺が持って帰るけど。」

『いる！！本当にこのクッション欲しかったから、すっごく嬉しい！！竜くんありがとう！』

竜くんからの思わぬプレゼントに子どもの様にはしゃいでいれば、竜くんが笑いながら「子どもかよw」なんて言ってたけど、別に良いもん！

大好きな人と1日一緒に過ごすのって、めちゃくちゃ楽しいし幸せだな。

ドラムを叩いてる時が一番楽しくて幸せを感じていた私が、まさかドラム以外で幸せを感じる日が来るなんて思ってなかった。

彼氏彼女って、こんな感じなんだなぁ

最初はドキドキしたけど、だんだん打ち解けられて…気付けば、偽りの無い本当の自分を出していた。
メンバーといる時と変わらないけど、それ以上に安心感があって、居心地がとても良かった。

「ほれ、ニヤニヤしてねぇで帰るぞー」

『わっ待って！！』

ゆっくりと動き出した竜くんの手を握って、恥ずかしいながらも指を絡める。

『恋人繋ぎ…良い？』

「〜〜〜ッ！！」

『え、竜くん？もしかして、具合悪い？！』

「ばっ…！可愛すぎるの自覚しろよな//////」

指を絡めた手をキュッと握られ、少し強引に引かれつつ歩き始めた。

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竜くんってさ…

女子にモテモテだったのに、凄く照れ屋さんじゃない？

手慣れた感じでエスコートしてくれる時もあれば、今みたいに顔真っ赤にして照れたり…

でも、そんな竜くんが好きなんだ

これからもずっと竜くんの隣で

手を繋いで歩いて行きたいな

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