本当の顔 2nd (ページ20)

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記念日ページ20

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Aと付き合って初めての記念日。
あっという間の1ヶ月…まだ1ヶ月……もう1ヶ月？

時々、Aは俺の彼女だよな？なんて思う事があったけど、間違いなく隣で『竜くん』って読んでくれるのは、Aしかいなくて、その度に“Aの彼氏”って事を実感してる。

そんなAと付き合って1ヶ月が経った。

初めての記念日だから、お互いに時間作ってデートする約束してっけど…

けど…………

竜「っだぁあああ！！！！」

蘭「んだよ、いきなり…」

竜「どうしたらいいか分からねぇ！！！！」

そう…俺は悩んでいた。

デートプランが決まらねぇ

デート明日なんだけど、全然決まらねぇんだよ…

Aにサプライズしたくて、「俺に任せろ」なんて自信満々にメッセージ返したけど、何にも決まってねぇ…

つか、デートってどうすんだ？

こんなにドキドキする恋愛なんて初めてだし、今までテキトーにしてたからか、全く分からねぇ…

蘭「ま、竜胆がああいう返信しちゃったなら、Aちゃんも楽しみにしてんだろな」

竜「…張り切りすぎた」

蘭「俺が提案してやろっか？」

竜「どうせ、最終的にホテル行くパターンだろ…」

蘭「竜胆、俺の事どう思ってんの？殴っていい？」

竜「いや、殴るのはやめて」

兄ちゃんの横で悶々と考えてると、「あっ」なんて言うから、何かと思ったら鞄漁ってた。

んだよ、探し物かよ…

蘭「コレやるよ」

竜「え？」

兄ちゃんから差し出されたのは、2枚のチケット。
しかも、前にAが行きたがってたプラネタリウムのチケットだ…

なんで兄ちゃんが持ってんの？

竜「これ…」

蘭「この前会った女が俺と行きたいとか言って渡してきたけど、俺興味ねぇからやるよ」

竜「マジで？！」

蘭「食いつき良すぎw」

兄ちゃんに説明したら、「2人で楽しんで来いよ」って言って、チケットを譲ってもらった。

普段こんな事ねぇから、マジで兄ちゃんに感謝だわ…！
今度食べたがってたアイス奢ってやろ。

竜「兄ちゃん、マジでありがとう…！」

蘭「大事なデートだしな。Aちゃんも楽しんできなよ」

竜「当たり前だろ、明日は大事な日なんだし」

ワクワクした気持ちで大切にチケットを財布の中にしまった。

明日…A楽しんでくれるかな？
どんな顔してくれるのか、今からすげぇ楽しみだわ。

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