嫉妬大作戦

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望「 大丈夫やって！
シゲもそっちの方が妬くやろ 」



「 いや 、もーいいよ … 」






望んでもないのに 、わかったんやもん 。



大毅の本心 。






「 … 普通さ 、本当に好きなら 相手が例え
のんちゃんでも嫌なもんやと思うねん 」






だからさ 。







「 たぶん 、あたしのことなんか好きでもなんでもないよ 、あいつ 」







なんて自分で言って 、ちょっと 、いやだいぶ
切なくなるとか 。




あかんあかん 。







「 あ 、そう言えば のんちゃんこそ
好きな子 、おら ……… 」







空気を重くしそうだったので 、急いで別の
話題を考えてみた 、


ときだった 。








「 …… あ …… 、 」









なんてベストタイミングなんだろう 。







あたしが自分自身で自覚したところに 、
追い討ちをかけるみたい 。









大毅だった 。









教室の窓から見える 、特別教室 。









2枚の窓を挟んでも 、そこに大毅がいることは
すぐにわかった 。








… さっきまで一人の女の子しか見えなくて 、何してるんだろうって思ってたら 。









大毅と一緒にいたのか 。








おまけに女の子笑ってるし 。









なんやろ 、この哀愁の気持ちは 。









望「 見んな見んな 」






そのとき 、ふわっと包まれる感触 。







望「 まーた辛くなるで？ 」







のんちゃんだった 。




でっかい背丈で 、あたしの頭まで
すっぽり丸ごと抱き締められ 。




おかげで視界は真っ暗 。




のんちゃんなりの配慮が嬉しかった 。




… でも 。




これ以上 のんちゃんをあてにしたら駄目な気がする 。






「 のんちゃん 、離して … 」






望「 やーだ 」








「 … あたし「 もー少しでええから 。こーさして 」









さっきより 、きつくなる腕 。









「 …… う 、ん？ 」





なんかいつもののんちゃんと違う 。



ふざけ要素一切無しなんて 、珍し過ぎて 。




それ以上 、何も言えなくて 。








しばらく 、お互い黙ってそのままでいた 。









そこに 、大毅がいたなんて知らずに 。









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