- 漆黒 - 2 (ページ6)

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山『じゃあ俺らは…騙されてたってこと、か…』

言葉は理解してるのに、頭では理解ができなかった。

健『おい！樹！

ちゃんと説明しろよ！！！どういうことだよ！』

瑠『健太。落ち着きな。

いっちゃん、ゆっくりでいいから聞かせて。』

気持ちのコントロールができなくなっている健太を、
瑠唯が止める。

樹『はい。

空き部屋から、高橋さんたちの声とAの名前が出てきたんです。

思わず立ち止まってしまって。

盗み聞きなんて良くないってわかってたけど…

Aが衣装無くなったの、覚えてますか？

あれも、意図的だったみたいです。

Aの身の回りのものが徐々に無くなっていったのも、あの人たちのせいでした。

俺らといつもいっしょにいるAが、邪魔者だって…

だから、離れるようにそそのかしていたみたいです。

Aは、…決して俺らが嫌いで離れてったわけじゃなかった…！

なのにっ、俺らは！…最低なことをしたっ、…』

涙を流しながら話してる樹。

健『うそ、だろ、…

変な嘘つくなよ…今更、こんなんおかしいだろ！』

海『健太さん、いい加減にしてください。

さっさと目を覚したらどうですか…

この状況で嘘なわけないじゃないですか…

これでもまだ、あの女たちの味方するんですか！？

Aが…っ…Aがどんな気持ちでここにいたと思ってるんですか！？』

健太の胸ぐらを掴んで責めたてる海青。

そんな海青を昂秀や龍が止める。

力『とりあえず、話を整理しよう。

Aが俺らを避けていたのも、

ものが無くなっていったのも、

裏で高橋さんたちが仕組んてたってことで合ってるよね？』

樹『…はい、』

信じてあげられなかった、気づいてあげられなかった自分への怒りと、

大事なメンバーにそんなことをしていたあの女たちに

狂いそうなほどの怒りがこみ上げた。

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