竹中半兵衛*ふたりきりの前夜祭 ページ10
学園祭準備期間ということもあり、生徒会所属の私はここ数週間、下校時間ギリギリまで生徒会室に残ることが多くなっている。
学園祭前日の今日も下校時間ギリギリまでたっぷり作業して帰ることになるだろう、とは覚悟していたけれど、まさかのトラブルが発生してしまったらしく。
各模擬店の最終チェックをしていたら突然、副会長である半兵衛さんから伝えられたのだ。
「どうやら手違いがあったみたいだ……すまないが今日の放課後、遅くまで残れるかい?」
……と。
そのため今日はわざわざ職員室に赴き、作業時間延長の申請をして……
まあ、要するに長時間の作業をすることになってしまった。
でも、正直半兵衛さんと一緒にいられる時間が増えるのは嬉しい。
……半兵衛さんは、どう思ってるか分からないけど。
と、とりあえず延長の許可はもらえたし、急いで生徒会室に向かわなくちゃ。
*
「あ、半兵衛さん。延長の許可下りましたよ。」
「そうか……ありがとうA。すまないね、巻き込んでしまって」
生徒会室に到着したので、半兵衛さんに延長許可の旨を報告した。突然トラブルが生じたにも関わらず、半兵衛さんはいつも通り冷静だ。なんなら余裕さえ感じられる。
「いえ、そんな……あの、ところで何か手違いがあったみたいって言ってましたけど、何があったんですか?」
……半兵衛さんは冷静に対応してるんだ。私も、何を言われても動じないようにしなきゃ。
「実は……」
半兵衛さんは神妙な面持ちで話し始めた。こういう表情をされるとどうしても緊張を覚えてしまう。
……同時に、やっぱりかっこいいなあ〜とか、思っちゃうけど。
とりあえず、そこまで大きな問題じゃありませんように……!!
「……手違いがあった、というのは嘘なんだ。」
「…………えっ?」
手違いが、嘘?
それは、つまり……どういうこと??
「すまない、君に嘘をつくなんてどうかと思ったけれど、どうしても……」
「どうしても君に話したいことがあってね。……わざわざこんなことをしてまで二人きりになりたかったのは、それ相応の話があるからだ」
「ふ、二人きりに……えっ、ど、どういう……」
本当にどういうことなの?二人きりになりたかった……?
それ相応の……話って??
「A」
「は、はい」
「僕は、Aのことが好きだ」
53人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊ねむる(プロフ) - 九陽さん» お久しぶりです!!ほんとかなりお待たせしてしまって申し訳ないです…!!たまらないとのお言葉頂けて嬉しいです〜!ありがとうございます!! (2020年9月14日 18時) (レス) id: d571f44c73 (このIDを非表示/違反報告)
九陽(プロフ) - ねむるさんお久しぶりです!! あ、元しらぬいです! 元就様……ちょっと慌ててるのもたまりません…!ありがとうございます!! (2020年9月14日 17時) (レス) id: 0e73265dcd (このIDを非表示/違反報告)
柊ねむる(プロフ) - しらぬいさん» わ〜!!本当ですか嬉しいです!左近くんはビデオ通話使いこなしてそうですよね〜!もしかしたら本当にかかってくるかも……!!? (2020年5月29日 8時) (レス) id: 43fabad7ac (このIDを非表示/違反報告)
しらぬい - 今回の左近のお話めっちゃ好きです……!このご時世 本当にビデオ通話をするので、画面に左近が映る気が…笑 左近超可愛かったです!! (2020年5月29日 7時) (レス) id: 0e73265dcd (このIDを非表示/違反報告)
柊ねむる(プロフ) - マナフィさん» コメント嬉しいです!ありがとうございます〜ゆっくり更新ですが頑張ります! (2020年5月23日 14時) (レス) id: d571f44c73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柊ねむる | 作成日時:2017年7月10日 21時