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Story03 ページ3

【Side陽】

そんなこんなで買い物も無事に終え、寮への帰り道。
「あ、夜。夕飯の食材の他に、何を買ったんだ?買いたいものがあるって言ってただろ?」
「あ、うんー…。お、お楽しみにしてて!」
口ごもって、そう俺に伝えた。
って言っても何なのだろうか。
すっげー気になる。
ま、夜がそう言うのだから、楽しみに待つとしますか。
仕事の話などしながら、あっという間に寮へ着く。
ちぇっ、もう少し2人でいたかったな。
そうだ。
「明日午後から仕事だろ?今日の夜、部屋行ってもいい?」
「きょ、今日はダメ!先約があるから…」
「先約…?」
「うん、葵と、ちょっと…ね」
“先約”という言葉に反応してしまい、しかもその相手が葵ちゃんだと知り、少し…いや、かなり嫉妬した。
仕事の話だろうと自分に言い聞かせて、俺はそっか、と言うしかなかった。


夕飯を食べ終えて、俺は誰よりも早く自室へと戻った。
しかし直後にノックをするのが聞こえ開けてみると、なんとそこには珍しい人が。
「じゃまするぞー」
「ちょ、おい!新!」
いつでもどこでもいちご牛乳を手放さないで有名な新がいた。
追い返そうとしても帰らない人なので、俺は諦めてお茶を淹れる。
夜ほど美味い淹れ方はできないけど。
「で、なんで来たんだよ」
「なんで来ちゃだめなんだよ」
「どーせ暇だから来たんだろ」
「陽くん当ったり〜」
「はぁ」
まったく、こいつには溜め息が出る。
マイペースすぎて…。
「まぁハズレじゃないんだけどな。夜となんかあったのかなーって」
「え、夜?」
「うん、夜」
まったく心当たりがないのだが。
買い物からの帰り道も普通に喋っていた気が…。
「夜がお前に喋りかけてるのに、ぶっきらぼうな返事しか返さないし。なんか顔、怖かったし」
「…マジで?」
「マジだ」
なんでドヤ顔で言ってくるんだろう、こいつ。
イラッときちゃったわ。
「え、なんで俺、そんな顔してたんだろ」
「無自覚か、たちが悪いな。今日何があったんだよ。ほら、新さんに話してごらんなさい」
だから何でこいつはドヤ顔なんだ。
「別に普通だった気が…」
まさか俺、ずっと嫉妬したままだったとか?
無意識に?
俺怖いな。
「もしかして陽くん、嫉妬…とか?」
「ぶっ!!!!」
飲んでいたお茶を思い切り吹き出してしまった。
「ばっ、ちげぇよっ!!」
「そのわりには顔が真っ赤ですけど」
クスクスと笑う新。
うわぁ、殴りてぇ。

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杏華(プロフ) - 琴音さん» ありがとうございます!もっと夜を可愛くしていきたいです!これからもぜひ読んでください! (2016年10月14日 22時) (レス) id: 989c824f60 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - 占ツクで陽夜初めてみました!夜さん可愛すぎです!これからも更新頑張って下さい!楽しみにしてます(*^O^*) (2016年10月14日 1時) (レス) id: 5904f20713 (このIDを非表示/違反報告)
杏華(プロフ) - おむらーすさん» ありがとうございます!ちょうど今テスト期間で・・・。テストが終わり次第、更新を開始しますので、よかったらご覧ください!もしかしたら陽夜と並行して新葵も書くかもしれないので、そのときはぜひ読んでいただけると嬉しいです! (2016年10月10日 20時) (レス) id: 989c824f60 (このIDを非表示/違反報告)
おむらーす(プロフ) - 陽夜…いいですよね!!!私は新葵推しです!!!!!!!← これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2016年10月9日 15時) (レス) id: dccc051f5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杏華 | 作成日時:2016年9月24日 15時

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