好きだよ。【陽夜】

Story11 ページ11

【Side夜】

今日は陽の誕生日プレゼントを買いに朝早くからいろいろなところを回っている。
でも何がいいのか全くわからない。
髪飾り、服、靴、バッグ。
どれも俺にはピンと来なくて。
ランチにと入ったカフェで注文をしたときに目に入ったのがアクセサリー。
その店員はシルバーリングをしていた。
男性だったのだが、とてもよく似合っていて。
俺はリングもネックレスもピアスもしていないからどんなデザインがあるのかわからないけど、少し興味を持てたものであり、陽にあげたいなと思った。
ランチを終えてアクセサリー関連のお店へ足を運んだ。
そこにはキラキラと眩しいくらいのアクセサリーたちが。
とっさに目に入ったのがゴールドネックレス。
中心はリングになっていて、なんと偶然なことにルビーがそのリングに散りばめられていたのだ。
陽の色だと思い即購入。
折角だからと俺も購入。
俺は陽と対照的なもの。
シルバーネックレスに中心がリング。
そしてまたこれが偶然なことにシトリンという黄水晶だったのだ。
「これ、隼さんの仕業だったりして」
今日は感謝しようと大目に見ることにした。
これから仕事だと気を入れ直し、現場へ向かった。
映画が一本決まったのでそれの顔合わせ。
「あぁー。緊張するー」
ありがたいことに主役をいただいたので頑張らないと。
俺はまた気を入れ直した。

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