図る ページ5
今日も退屈な日々を過ごさなければならない。
そんなことに嫌気が差す朝
キャンパス内に入ると撒いた餌を食いに来る鯉みたいな奴らが群がってくる。
"面倒くせぇ"
そんな気持ちを押し殺して笑顔で対応する。
友情なんて信じない
愛情なんて信じない。
週代わりのように変わる女。
本気で恋愛したことなんてない。
皆口を揃えて言うんだろ?
“私だけを見てよ”
馬鹿馬鹿しい。
今も誰が何を話してんのかなんて興味がない。
タイミングを見てリアクションしてるだけ。
表面は良くしとかないとなw
ふと視線を感じた。
皆に気付かれない程度の横目でその方向を見る。
また女かよ。
俺の事を好きであろう女が俺をずっと見つめてる。
次はあいつかな
ふっと息が漏れる。
『あゆ!おはよ!一緒に行こー』
あいつの友達か、え、みか…?
……まぁ仕方ない、か。
“あゆ”…。
お前はどうだろうな
『おーい、風磨?』
「…ぇ?あぁ、ごめんごめんw」
『何ボーッとしてんだよー笑遅れるから行こーぜー』
「おう」
どうせ“俺”を知ったらどうするかなんて目に見えてるから。
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作者名:砂糖。 | 作成日時:2019年4月7日 21時