君の幸せと私の恋心Ⅱ【F.Ryusei】 (ページ14)

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勝「お邪魔しまぁす…」

部屋の隅に荷物を置いて、カーペットの上に座った勝利にクッションを渡し

私は勝利の向かい側に座った

そして、いざ話そうとすると

勝利に部屋に来てもらったものの、何からどう話せばいいのか分からなくなる。

話を整理しようと思って、さっきの流星のとの出来事を思いだせば、また泣きそうになって…。

勝「ゆっくりでいいよ」

まるで見透かしたように、そう言葉をかけてくれる勝利。

たまにエスパーなんじゃないかって、本気で疑いたくなるんだ。

「あのね…」

勝「うん」

私はゆっくり、今日のことを全て勝利に話した

「少し気持ちが落ち着いたらさ、また流星と今まで通りの関係でいようって思ってたのに…

友達でいいから…近くにいれるなら友達でいいと思ってたのに…っ

もう…友達の距離にもいれなくなっちゃった….っ」

流星と少し距離を置けば自分の気持ちが整理できる。

それしか考えていなかったんだ。

急に距離を置かれることになった流星の気持ちなんて少しも考えていなかった。

「ほんと馬鹿だ、私……」

自分のことしか考えないで、周りが見えてなかった自分に嫌気がさす。

悔しくて情けなくて、下を向いてギュッと制服のスカートを握っていたら

だんだん視界が滲んできて、スカートにポタポタと大粒の涙がシミを作っていく

「友達に戻りたい…っ、恋人なんて望まないから…っ」

するとその瞬間、勝利の男の子らしい手が私の頭にポンと乗っかって

優しく優しく、私の頭を撫でた

顔を上げて勝利を見ると、彼の表情は私が思っていた表情と少し違って

悲しそうで、でもどこか覚悟を決めたような顔だった

勝「…こんな時に言うなんて、ほんとにずるいって分かってるけど、……言わせて？

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……好きだよ、A」

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