検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:5,293 hit

11 ページ11

.




.




昼間の風に吹かれ爽やかなかっこよさを放っている神山くんとは違った、街灯の下でクールなかっこよさを放つその姿に見惚れながら歩いていると、不意に神山くんが顔を上げた。


目が合ってしまった。


言葉が上手く出ない。



「っ、」



やっほー、の一言がどうもスムーズに出ない。


暗闇の中、見えるか分からないのに、私は胸の辺りで小さく手を振った。

すると神山くんも小さく手をあげてくれて、気付いてくれたんだと分かる。



「来るの早いね」
『ぁ、うん』



神山くんの座っているベンチに、私も隣に腰掛けた。
嬉しくて、彼を見てしまう。

あぁ、今日もかっこいい。

それだけで、避けられていたかもしれない、という不安は忘れてしまう。



『…?』
「ぁ、ううん、何か久しぶりに会った気がしてw」



すると『そうやね』とほんのり神山くんは笑顔になる。
うっかり、「会いたかった」なんて言いそうになる。



「体調壊しちゃったりした?」



数メートル先の公園の地面に視線を向けているその横顔にそう尋ねる。


『ううん、全然元気やで』
「そっか!よかった」

『…振り付けをさ、チームに教えてて』




少しの間が空いて、いなかった理由を教えてくれた。




「ってことは、振り付け完成したんだね!」
『うん、』



やっぱりダンスのことを話す神山くんは少し明るくて可愛い。



「やっぱりチームのみんなは覚えるの早いの?」
『うん、結構早いんちゃうかな』






もう少しだけ、誰も来ないでいてほしい。
まだ集合時間まで時間があるのだから。







.








.

12→←10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
83人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ash(プロフ) - さーさん» さーさん初めまして!温かいコメントありがとうございます(泣)これからも楽しんでいただけるように頑張ります!ありがとうございます!! (2020年7月24日 17時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
さー - はじめまして!いつも楽しく読んでいます。神ちゃんの雰囲気が可愛くてニヤニヤしながら読んでいます!更新頑張ってください。 (2020年7月17日 9時) (レス) id: 716768484e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ash | 作成日時:2020年7月1日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。