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いつの間に皆んな解散したのだろうか。

…馬鹿だなぁ、わたし。
どんだけショック受けてるの。

自分のアホさ加減に呆れ、自虐的に心の中で笑いながら、タクシーを停めに車道に近づき、手をあげる。




「送ってくよ」




驚いて、あげていた手を咄嗟に胸に当てながら、勢いよく、声がした方を見ると、そこにいたのは岩橋くんだった。




「岩橋くん…帰ってなかったの?」

「?うん、だってAさんが最後まで残ってたから」

「あー…」

「ぼーっとしてたけど…、大丈夫?」




私の顔を覗くようにして、目を合わせ、酔っているかを確認する岩橋くん。
私は目を逸らした。




「大丈夫、全然酔ってないから…。
ごめんね?気遣ってもらったのに、全然平気だよ」

「んー、でも送ってく。」

「ほんとに大丈夫だよ?」

「俺が送りたいの、こんな遅くに危ないもん」




それ、岸が言ってくれたらいいのに…。

酔ってなくても俺が送りたいの、危ねぇじゃん?って。

彼が内田さんの肩を抱いた光景が、嫌というほど浮かぶ。最悪だ。




「…」




通り過ぎる何台もの車の音が、やけに大きく聞こえる。




「Aさん」




掴まれた手首
驚いて岩橋くんを見る私
少し強引に引かれるその手




「っ、」




固まって瞬きすら忘れ、目を見開く私
視界いっぱいの岩橋くん
唇に感じる岩橋くんの唇の感触




「…俺じゃ、だめかな」




そんな泣きそうな顔をして_______




「俺は、Aさんのことが好きだよ」




“ 俺は ”
まるで岸が私を好きじゃないと知っているみたい。




「岸は…私を何とも思っていないんでしょう…?」

「え…?」

「ごめんね、前に2人が話してるのたまたま聞こえちゃったから知ってるの」

「…」

「でも私諦め悪い女だから…可能性がないって知っても好きなの」




優しく掴まれた手をそっと解き、「ごめんなさい」と彼に告ぐ。




「岩橋くんがずっと想ってくれていたのは知ってたよ、ちゃんと。…本当にありがとう」




彼に背を向けてゆっくりと歩き出した。








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ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます! (2020年6月16日 23時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 後輩ちゃんに敵意が出てきました(笑)主人公ちゃんがんばれ!岸くんは怪我とか元気ないの気付けるのに…ちょっと惜しい!気付いてあげて!! (2020年6月15日 23時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» 焦ったさを伝えられてよかったです!!いつも温かいコメントありがとうございます、今後もよろしくお願いします!^ ^ (2020年6月15日 19時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - まさかのすれ違いー!!!ものすごく焦れったいです!岸くん玄樹くんや後輩ちゃんじゃなくて主人公ちゃん第一に動いてあげて!!どうなるのか今後も楽しみです♪ (2020年6月14日 17時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございます!お待たせしてすみません(汗) 楽しんでいただけているようで本当に嬉しいです^ ^ (2020年6月14日 15時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ash | 作成日時:2020年5月17日 11時

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