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kishi ▷▷
「は……仲良くなりたかったよ？
岸よりもっと前からAさんとは知り合ったんだから。
でもどう？最近移動してきて、最近出会った岸のほうが仲良くなってんじゃんか。」
『そんなこと…「そんなことあるよ」…』
「現に俺はそのAさんのお友達も知らない。
2人で食事行った時も、お昼一緒に食べた時も、何回も友達の話になったけど俺は男友達の名前も顔も間柄も知らない。
毎日アピールして、アピールして、アピールして…
それでもなかなか心の距離が縮まらなくて、むしろAさんが遠ざかっていく気がして…
なのに岸はいとも簡単にどんどん距離が縮まって……！！」
「ねぇ…気付いてた…？」
『何を…？』
「昼飯、俺が誘うとAさんは絶対、岸も誘う。
でも、岸がAさんを誘った時、彼女から俺は昼飯に誘われたことがないんだよ…？
俺が誘うから、一緒に食べてくれた…
逆に言えば…俺が誘わなかったら一緒に食べてもらえないんだよ…？！」
乱れて目を覆った前髪から覗く目が、鋭く俺を捉えている。それは、今まで向けられたことのない目。
まさか…、と急いで思い出してみても、
岩橋の言う通りでしかなくて、俺は、何も言い返せない。
岩橋の嫉妬と怒りが含まれた声色は、いつしか切ない声色になっていく。
それを鋭く向けられているのは俺なのに、どうにも彼の背中に手を添えたくなる。
高校時代から今までそうしてきたように。
「岸さんって呼ばれてたのに…？
いつのまにかラフな呼び捨てになって……？
…俺はいつまで経っても…岩橋くんで…」
『岩橋…』
「俺はAさんのこと、めちゃくちゃ好きなの」
『もちろん知ってるよ』
「岸も…Aさんのこと好きなの…？」
『、』
「ねぇ…」
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『俺は…、べつにそんなつもりは無ぇよ』
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静寂の中に、俺の小さな声が広がった。
声が届いたか、否か、岩橋はストン、と椅子に腰を落として顔を上げない。
上げないまま、親指で目元を拭った。
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ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます！ (2020年6月16日 23時) (
レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 後輩ちゃんに敵意が出てきました（笑）主人公ちゃんがんばれ！岸くんは怪我とか元気ないの気付けるのに…ちょっと惜しい！気付いてあげて！！ (2020年6月15日 23時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» 焦ったさを伝えられてよかったです！!いつも温かいコメントありがとうございます、今後もよろしくお願いします！^ ^ (2020年6月15日 19時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - まさかのすれ違いー！！！ものすごく焦れったいです！岸くん玄樹くんや後輩ちゃんじゃなくて主人公ちゃん第一に動いてあげて！！どうなるのか今後も楽しみです♪ (2020年6月14日 17時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございます！お待たせしてすみません(汗) 楽しんでいただけているようで本当に嬉しいです^ ^ (2020年6月14日 15時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ash
| 作成日時：2020年5月17日 11時
