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あれから数日が経った。
久しぶりに1日1日を意識して過ごした気がする。
いつあの人から指名が入るのか、頭にこびりついたままその数日を過ごした。
そして、偶然 “ あの人 ”との再会を果たしてから、ちょうど1週間が経った。
今日もあの人はこの店に来て、信じられないほどの額を使っていたのか、と考えながら仕事を終えた。
1週間前の今日は、とても気持ちが乱れていたけれど、この1週間で私は最後の追い込みだ、と今まで以上に火がついたような気がする。
自分磨き、接客、全てを今まで以上のクオリティにしてみせた。
きっとそれは、淳太が、岸が、私の心の支えになっていたからだ。
「源氏名さんっ」
「あら、お疲れ様です」
ボーイが私に小さく頭を下げる。
「オーナーがお呼びです」
「淳太が？」
指定された“ NO.1が接客をするための部屋 ”は先程まで私が仕事をしていた部屋だ。
ボーイに礼を言って部屋に戻ると、淳太は電卓をうちながら何やら書類にペンを走らせていた。
「淳太？」
「おう、悪いな呼んで」
「ううん、淳太もお疲れ様」
書類はお店の経営に必要なものらしい。
仕事が多くて大変だ。
「どうかしたの？」
電卓をうつ手を止めて私を見た。
「今日ちょうど、額が達成したよ」
「そう…」そう言って私は目を逸らした。
「今日源氏名を紹介して、すぐに予約を入れたよ。」
ついに、復讐の日が決まったのね。
「_______ 明日や。やるか？」
「ええ、もちろん。」
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作者名：ash
| 作成日時：2020年1月20日 21時
