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nozomu▷▷
『あれ、Aさんは?』
充電器がなかなか見つからず、やっと見つけて席に戻ると、先に戻ったはずのAさんがいなかった。
席に置いてあった荷物ごと消えていた。
「さっき急遽仕事の電話入った言うて、急いで仕事に向かったで」
『え、今から?!今日土曜やで?!』
「Aの仕事はそういう時もあんの」
淳太の理解しきっている顔を見たら、さっきのAさんを思い出した。
これだけ自分のことを理解してくれてるんやもん、…好きになるやろこんなん…
「Aがせっかく誘ってくれたのにごめん、って言うてたで」
『いや全然大丈夫やで』
「それはAに言うてあげて〜」
ズゴゴゴゴゴ、と勢いよくストローを吸い上げる照史。
『…なぁ』
「ん?」
『好きな人に自分を好きになってもらうのって、こんな難しかったっけ』
「どしたん、急に」
2人のうち、どちらかがテーブルに項垂れる俺の頭をツンツンした。
多分この指は照史だ。
『…俺が今まで好き勝手抱いてきた人たちも、こういう気持ちだったんかなぁ…』
ツンツンしていた指が、今度は手のひらになって俺の頭を撫でた。
やっぱり、この撫で方と手は照史だ。
「…」
『…俺、酷いことしてたんやなぁ…』
「望…」
するとさっきまでとは違う手が俺の頭を触った気がした。
そしてゴソゴソと毛束をいじったかと思うと、毛を1本だけ『痛っ?!抜いた?!』「抜いてへん、引っ張っただけや」
いや真剣な顔でそう言われても。
「そうやって気持ちを気づいてもらっただけ、今までの人も少しは許してくれるんちゃう?」
『…うん』
淳太は大人だ。
俺の方が背高いし、俺の方が社交的やし…
…でも、淳太は俺に無いものを沢山持ってる。
頭良いし、大人やし、何をするにもスマートやし。
俺が欲しいと思ってるものを持ってる大人だ。
…俺は、大人なAさんには好きになってもらえないのだろうか
『なぁ淳太』
「ん?」
『どうやったらAさんに好きになってもらえるん?』
「お前…ワザとやろw」
『え、何が』
「そんなこと、俺が1番知りたいねん」
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ash(プロフ) - るいさん» 嬉しすぎます…ありがとうございます…!!一生懸命書きますのでこれからもよろしくお願いします…(泣)るいさんからのコメントこれからも心からお待ちしております!! (2019年6月7日 22時) (レス) id: b40656dd38 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 間違いなく、わたしが今1番大好きで更新を心待ちにしているお話です!これからも楽しみにしています(*^^*) (2019年6月7日 22時) (レス) id: d1e23dd89a (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - さきたろさん» まとまりがあるかがとても不安だったのでさきたろさんのお言葉がすごくすごく嬉しいです(T T)本当にありがとうございます!こちらこそお忙しい中読んでくださりありがとうございます!さきたろさんからのコメント心からお待ちしております! (2019年5月14日 19時) (レス) id: 27789ffdf4 (このIDを非表示/違反報告)
さきたろ - コメント失礼します。この作品すごく好きです!とても面白くて1からノンスットップで拝読しました。文章にまとまりがあり、読みやすいです!お忙しいと思いますが更新頑張ってください!応援しています! (2019年5月14日 10時) (レス) id: fdeb90d7fb (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 一波さん» ありがとうございます!!期待に応えられるように頑張ります…!!また一波さんからのコメント心からお待ちしております!! (2019年5月13日 0時) (レス) id: 27789ffdf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ash | 作成日時:2019年5月12日 18時